活動報告

大分メガソーラ発電プロジェクトの始動

去る4月23日、総合商社の丸紅が主導する(100%出資)日本最大の太陽光発電プロジェクト「大分メガソーラ」の起工式と直会に丸紅からの招待を受けて参加してきました。懇意にさせてもらっている丸紅の国分文也社長(主催者)や大分県竹田高校出身の元丸紅社長辻亨名誉理事をはじめ、200人のプロジェクト関係者、建設・運営関係者、行政関係者が集い、盛大な起工式となりました。

このプロジェクトは、出力量8万2千キロワット(82MWメガワット)の太陽光発電で、まさに国内最大のソーラー発電プロジェクトです。
場所は、大分の6号地埋立地内で、東京ドーム22・5個分にあたる105ヘクタールの、これまで、丸紅、昭和電工、日本触媒が所有しながら利用されずにきた土地を有効利用するものです。発電量は、年間8700万キロワット時で、全量を20年間、九州電力へ売電しますが、これは一般家庭2万4千世帯分に電気供給できる計算になります。

写真を見てください。何と、太陽光パネルが34万枚も敷き詰められています。太陽光パネルの大海原です。その圧巻の光景を前にして呆然と立ち尽くしていました。圧倒されるというか、本当に太陽光パネルの海の中に浮かんでいるような感覚でした。もし、これらのパネルを1列に並べると長さは500キロに達するのだそうです。驚異的なスケールの大きさです。

太陽光発電や風力発電はそれこそ「天気次第」なので、発電できない場合に備えて(安定供給責任を負う)九州電力がバックアップ電源を用意しなければならないのですが、地球にやさしく、火力発電の燃料輸入代金として日本の貴重なお金を海外に持出さずに済むので、再生可能エネルギーの無理のない普及は国としての最重要課題です。この日本一のメガソーラ発電プロジェクトが大分に完成、稼動し始めたことは大分の誇りです。丸紅さん、國分社長、ありがとうございます。

大分県は、ご存知の通り、九州電力八丁原(はっちょうばる)地熱発電所があることもあり、再生可能エネルギーの自給率は現時点でも全国1、2位を争う先進県です。この大分メガソーラ発電プロジェクトの稼動や、今注目されつつある別府の湯けむり発電、小水力発電などの更なる自然エネルギーの開発・普及を通して、将来を見据えて、やれることからやる「自然エネルギー活用先進県」「エネルギー自給」のトップランナーとして、全国のモデルとなって走り続けていかなければならないと思います。
また、本プロジェクトは、みずほ銀行が中心となってプロジェクト・ファイナンスという方式のファイナンスを組成しています。私も商社勤務時代には、随分とこの方式で、電力プロジェクトのファイナンス組成に携わったものです。このタイプのプロジェクト融資は、出資者に債務保証を求めず、プロジェクトが生み出すキャッシュフローのみを返済原資とする融資で、銀行団にプロジェクトの採算性を読む力が問われます。この融資方式が普及してくると、中小企業のオーナーや新規の企業家が個人保証をしなくて済むし(倒産による夜逃げや自殺などが減少する)、銀行のプロジェクト審査能力も向上し、融資機会も増えてくると思います。
本プロジェクトのプロジェクト・ファイナンスには大分銀行など地元の銀行も参加したことは大変喜ばしいことだと思っています。アジア地域の将来は、経済発展にともなって必ず民間資金とノウハウなど民間活力を利用したインフラ整備(電力、道路、港湾、空港、上下水道供給)の需要が今以上に高まってきます。この需要を大分の地元企業にも取り込んでほしいと思っており、数年前、予算委員会と国土交通委員会で、今から地方行政の公共事業の入札改革を行い、大分の地元の建設業が将来アジアの民間活力プロジェクトに参画できるように育てていくべきだ、という主張を行いました。その際、民間資金供給の面で、地元銀行がプロジェクト・ファイナンスの経験、ノウハウを蓄積しておくことが極めて重要だからです。

吉良州司

「大分ソーラーパワー」の全景(出典:丸紅)

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