主張・政策論

2018年5月11日 衆議院外務委員会 TPPについて

米国が離脱する中、日本主導によりTPP11をまとめあげたことを高く評価。諸外国への外交的配慮が必要なために政府からは説明しづらいTPPの意義について吉良州司が説明。米国を復帰させた上で、TPP11を政府のインド太平洋戦略の一環として、インドや東南アジアの海洋国家も巻き込んだ「環太平洋インド洋経済連携協定」へと拡大すべきと主張。米国を復帰させるための説明には、米国の産業構造、貿易構造、国際収支状況などの深い分析により、米国の国益上TPP復帰が最善と米側に理解してもらう必要があると力説。

(以下より、議事録となります)

○中山委員長 次に、吉良州司君。
○吉良委員 国民民主党、吉良州司です。
いつも冒頭申し上げることですが、TPPに関しても、まだ党内的な手続を終わっておりませんので、きょうの質問にかかわる私の発言は、議員としての吉良州司個人の責任で行うということをまずお断りします。まず、TPP11の取りまとめ、大変御苦労さまでした。この短期間において、しかもアメリカが離脱するという中で、日本の主導によってこのTPP11を取りまとめたということを大変高く評価しています。そういう意味で、河野大臣、茂木大臣、外務省の皆さん、特に経済局の皆さんは大変な御苦労をされたと思います。この場をおかりして、その労をねぎらいたいと思います。
<この後、TPP、TPP11の意義につき質問し、河野外相から一般論的答弁あり。割愛>
○吉良委員
ありがとうございます。今大臣が答弁された中身は全てそのとおりだと思います。一方で、外務省としては言いづらいTPPの意義もある。何故ならこの外務委員会も、いろいろな国の大使館の方々がみんな見て耳をそばだてているからです。政府からは言えないことだが日本の国益を考えたときに非常に有意義だ、そういうことは、野党と政府とのかけ合いで、我々野党がきちっと発言をすることに意義があると思います。これから何点か、今大臣の方から出なかった、私が考える意義について話をさせていただきます。一点目は、世界経済と日本経済は極めて強く連動しているということです。世界経済がよければ日本経済がいい、世界経済がよくなければ日本経済もよくない、物すごく単純な傾向を示しています。つまり、このTPP11を拡大し、利活用していきながら地域経済そして世界経済の向上に貢献することが必ず日本経済の成長になって舞い戻ってくる。そういう効果を宣伝していただきたいと思います。二点目です。資料1をごらんください。TPPと上海協力機構の加盟国また準加盟国を図で示したものです。中国を中心とする上海協力機構はユーラシア大陸全域をカバーするランドパワー、TPP加盟国はシーパワーといえます。シーパワーは、自由な貿易、投資、海上航行を希求しますので、TPP11は、アメリカを巻き込み、更に拡大することによって、投資、貿易、航行の自由を希求する国々との連携を深める地政学的な意味合いがあります。三番目は、私流に言うと、TPPは日本の産業構造、産業生態系の変化に対応できる仕組みだということです。日本企業が海外に投資をして出ていく背景は、日本の国内マーケットが人口減少、少子高齢化もあって、先行き縮小してしまう可能性があるからです。そうなると、国内での投資意欲が欠けてしまい、国内事業拠点を閉じてしまう。すると、ますます日本経済がシュリンクしていく。しかし、世界には、日本国内では通用しなくなったが、まだその製品を必要としている国があります。このTPP11の大事な意義の一つは、経済的に日本のようにGDPの大きな国も、ブルネイやニュージーランドのようにGDPの小さな国など、GDP規模の大小が違う国々も入っているということ、また、ベトナムに象徴されるように、発展段階が違う国々も入っていることです。このことが非常に重要でありまして、私は商社勤めをしておりましたが、大概、ビジネスモデルや商品はアメリカが発祥の地で、そこではやったものを日本に導入してくる。日本ではやらせたあと、ブームが去ってしまうと、これを今度、東南アジアに持っていく。そしてまた何年かそれで食っていく。そこでも少し下火になってくると、今度は南アジアに持っていく。最後は、言い方は失礼だけれども、アフリカに持っていって、そこで商品ライフが終わってしまう。こういうように、この国で需要が終わりだからといって絶対諦めないというのが我々商社マンの性癖です。そういう意味では、日本で通用しなくなっても、製品にしろビジネスモデルにしろ、まだまだ通用する国がある。だから、発展段階の違う国々もこの枠組みに入っているということは極めて重要な意味を持つと思っています。それからもう一点。ISDS(企業が国家を訴える制度)についてです。多くの日本人、そして国会議員も、ISDS制度はアメリカ企業の訴えによって日本が窮地におとしめられる、またそれによって日本の大事なルールを変えなきゃいけなくなるんじゃないか、そういう危惧を持たれます。しかし、ISDSは日本が結んでいるEPAには基本的に全部盛り込まれている内容です。なぜか、日本企業が、政権交代等によってルールが大きく変更されるおそれがある途上国に投資するときに、日本企業の利益を守るためです。アメリカもNAFTA(北米自由貿易協定)の中でメキシコとカナダを訴えていますが、訴える正当な理由があるんです。日本がそういう訴えられるような扱いをしなければ、先進国の中で訴えられることは極めて少ないと思っています。逆に途上国に投資する日本企業の利益を守る、この意味合いの方がはるかに大きいということをもっともっと強調していただきたいと思います。以上、私自身が申し上げた意義について、河野大臣の見解をお聞きします。
○河野国務大臣
委員の御自身の経験に裏打ちされた御高説を拝聴いたしまして、本当にありがとうございます。さまざまな形で、またさまざまな場面で、このTPPの有用性、意義をぜひ委員にも対外的に説明をしていただきたいと思っております。このTPPがこれからの日本経済の発展に大いに資するように、我々としてもしっかり努力をしてまいりたいと思っております。
○吉良委員
次です。TPPのいろいろな制度の中で、特に貿易に関すること、原産地規則、そして原産地規則の完全累積制度というものがありますが、この原産地累積制度の簡潔な概要とその意義についてお尋ねします。
○河野国務大臣
TPPの原産地規則は、TPPに参加するいずれの国で生産されても、一定の付加価値がつけられるなどの要件を満たせば関税引下げのメリットを受けられるという仕組みです。この仕組みによって、広大な地域において多様な生産ネットワークによるサプライチェーンの構築が可能となります。これは、日本の企業にとって、さまざまなビジネスモデルの選択肢を広げるものになると思っておりまして、TPP11協定の活用によって、我が国のさまざまな企業がさまざまなメリットを受けられることになるということを政府としても引き続き積極的に説明していきたいと考えております。
○吉良委員
ありがとうございます。私は、この原産地累積制度が、TPPの取決めの中でも最も大きな成果だと思っています。日本企業は、円高のよしあしは別にして、この間、バリューチェーン、サプライチェーンを面的に構築し、どういう状況になろうとも生き延びていけるというようなサプライシステム、バリューチェーンを築いてきたと思っています。日本企業が価格競争力を高めていくために構築した面的バリューチェーンを生かすためには、面の経済連携でなければ効果がない。そういう意味では、この原産地累積制度は、「メード・イン・TPP」を可能にした。特に重要なのは、バリューチェーンの中でも日本において主要部品、核になる部品をつくっている場合が多い。けれども、日本単独では、それまでの二国間のEPAの特恵関税を受けられる付加価値率までは届かなかった。そういうときに、日本の主要部品と、ベトナムやマレーシアの部品とを組み合わせて、全部で「メード・イン・TPP」の付加価値率をクリアできればTPP加盟国の関税のメリットが得られます。日本の工場、事業所、雇用を維持しながら関税メリットを得られることは極めて大きな意義です。このことは、外務省が長いこと地道にやってきたチャイナ・プラスワンという戦略ともリンクすると思っていまして、TPPとチャイナ・プラスワンの関係についてお聞きしたいと思います。チャイナ・プラスワンという外交戦略が、TPPという枠組みにどういうメリットをもたらすのかお聞きします。
○河野国務大臣
なかなか難しい質問でございますが、企業にとって、中国のさまざまなビジネスリスクを回避するという観点からチャイナ・プラスワンということで、TPPの域内の国に拠点を設けようとする可能性が出てくる。そういう視点でお考えなのだと思います。そう考えると、中国を含まないTPPというのは、チャイナ・プラスワンという委員のおっしゃる企業戦略に極めて沿っているということになるのかなと思います。今、日本はTPP11、ここまでこぎつけましたので、次はRCEP、インド、中国その他を包括的に含んだRCEPを次にやろうではないかと考えているところでありまして、このTPP並みのスタンダードの高いRCEPをやらなければいけないと思っているところです。そうなれば、そういう新しいルールにRCEPに参加する中国も当然合わせなければならないことになりますので、ビジネスリスクという観点からは少し抑えることができるのではないかと思っておりますが、委員のおっしゃるようなチャイナ・プラスワンという戦略を考えている企業から見れば、まずこのTPP11の発効によって、拠点をつくる選択肢というのが広がってくることになるのではないかと考えます。
○吉良委員
今大臣がおっしゃった後段に関して、タイがTPPに入りたいという意向表明しています。これはいろいろな理由があると思いますが、私自身が考える一つの理由は、日本のチャイナ・プラスワン戦略との関係もあり、伸び行くベトナムに今のASEANにおけるタイの地位が奪われかねないとの危機感を持っているからだと思っています。日本が南米やヨーロッパの横に引っ越しができない以上、中国とは未来永劫、必ず仲よくしていかなければいけないと心の底から思っている一人でありますが、ただ同時に、今、飛ぶ鳥をも落とす勢いの中国、南シナ海の行動等を見ても、また東シナ海での行動を見ても、一方でやはり警戒も必要だと思っています。これまでも何かあったときに日本たたきがあって、そして日本企業が被害を受ける。近過去にそういう経験をしているわけなので、中国リスクに対して、中国にかわる投資先を、日本政府が支援をしているチャイナ・プラスワンという戦略は極めて正しい戦略だと思っています。この戦略がTPP11やTPP12、その拡大版の中で活きてくるとなるとなおのこと、中国リスクを回避するための投資先は、TPP加盟国が圧倒的に有利になると思います。それは、原産地累積制度もあるからです。ベトナムは明らかにこのことを意識していて、発展段階が違うにもかかわらず、強くコミットしてきたと思っています。このTPP11が発効して、これがどんどん拡大していけば、今までタイに投資をしていたところも、ベトナムに変更だということが十分あり得る。そこで、危機感を抱くタイが急遽加盟したいとの意向を示していると思っています。そういう意味で、このTPP加盟国はチャイナ・プラスワンの対象国として非常に有力になる、そういう関連があることも指摘させてもらいます。先ほどの答弁で、大臣からRCEPについての言及がありました。ずばり聞きます。TPPとRCEPと、どちらが大事でしょうか。優先順位はどちらが高いでしょうか。
○河野国務大臣
時期的な優先順位でいえば、TPPはここまで来ておりますから、TPPの早期発効をまず目指すのが我が国の戦略です。他方、RCEPは、TPPに参加をしていない韓国や中国を含む、そしてインドも含め更に巨大な経済圏ですので、そういう意味では、このRCEPをできるだけ質の高い協定にして発効させていくことを狙って交渉していきたいと思っております。規模からいえば、人口、GDPあるいは貿易総額、RCEPの方が相当大きくなるわけですから、これを無視するわけにはいきませんが、だからといって、このRCEPを質の低いものにするということもできませんので、そこは鋭意しっかり交渉してまいりたいと思います。
○吉良委員
外務大臣としてはそのようにお答えするしかないことは十分承知しています。しかし、私自身はTPPがはるかに優先すると思っています。今、時間軸の話を大臣されましたが、中国もいずれTPPに招き入れなければならない。そう考えたときに、RCEPが成立してしまうと、幾ら高いレベルのRCEPに仕上げたいといっても、今現在、ラオスもカンボジアも入っているASEANと、そして、まだ一党独裁で政府の統制が非常に強い中国が入っているRCEPのレベルがTPPのレベルに追いつくとはとても思えません。一方、中国の国力を考えたときに、カンボジアやラオスやフィリピンも中国の国力にぐっと吸い寄せられてしまっている。そうすると、RCEPが成立してしまうと、中国の影響力によって低いレベルの協定で満足してしまうリスクが高いと思っています。そういう意味では、まずは高いレベルの協定であるTPPに参加できる国をまず引き込んでいく、そして、中国は少し時間をかけて招き入れていく、こういう本音の優先順位が必要だと思っています。ただ、外務省としてはどっちも大事だと言い続けなければいけない。そのことは十分わかっています。しかし、本音としては、交渉だけ重ねて、実態的にはRCEPはたなざらしでいい。そして、TPPを早く発効させて、アメリカを招き入れ、コロンビアを招き入れ、先ほど言及のあった台湾、タイ、など招き入れて拡大していくべきだと思っています。その拡大についての私の構想があります。今、政府はインド太平洋戦略ということをしきりに言っていまして、それ自体は間違っていないと思います。最後の資料5を見てください。これは政府方針を十分加味した上で、今は環太平洋ですが、これをインド洋も含めた協定に拡大していく。これは、地政学、シーレーン防衛等も含めて「トランス・パシフィック・アンド・インディアンオーシャン・パートナーシップ」(環太平洋インド洋経済経済連携協定)に仕上げていくことによって、RCEPの中の重要な国であるインドもここに巻き込んでいける。そして、インド、太平洋を考えるときに欠かせないインドネシアも招き入れていく。ドゥテルテ大統領のときにすんなりいくかどうかわかりませんが、フィリピンも当然招き入れていく。いずれは、南西アジアの国、また、東アフリカの国にも拡大していかなければいけないでしょうが、日本の国益、さっき言ったシーレーン等含めても、まずはインドを引き入れる。インドは、中国とは違った意味で、国内での発展段階が余りにも違いますので、なかなかTPPのレベルにいきなりついてこれるとは思いませんが、J2リーグみたいな予備軍をつくってでも、将来的なトランス・パシフィック・アンド・インディアンオーシャン・パートナーシップの構想を打ち出すべきだと思っています。今、アメリカ抜きでTPP11をまとめ上げた今だからこそ、日本がそれを主導する、その価値がある、その資格があると思っています。河野大臣、いかがでしょうか。
○河野国務大臣
もう既にTPPにはさまざまな国が関心を寄せてくれております。日本としては、なるべく早くTPP11を発効させ、そしてTPPを質の高いルールとして拡大をしていきたい。そのときに、委員おっしゃるように、インド・太平洋地域にこうしたものを広げていくというのは、自由で開かれたインド太平洋戦略とも非常に整合する戦略でございますから、積極的にそうしたことをやってまいりたいと思っております。
○吉良委員
ありがとうございます。そこまで踏み込んでもらえるとは思いませんでした。もちろんインド太平洋戦略という大きな方
針があるからでしょうが、この構想についても前向きに捉えていただいたと理解いたします。
最後の質問に移ります。私の前の質問者も、米国復帰についての話をしきりにしておりました。先ほど河野大臣は、米国にとってもこのTPPが米国の国益にかなうんだという話をされていましたが、アメリカの復帰を促すときに具体的にどういう説明をされているんですか。ただその方が国益にかないますよなんて単純な説明はしていないですよね。アメリカの産業構造、貿易構造、投資構造、そういうことも含めて、あらゆるアメリカのメリットを日本側からも説いて復帰すべきという説明をされていると思います。どういう理由づけでアメリカを説得しているか、教えてください。
○河野国務大臣
TPPにアメリカが入ることが、アメリカの経済あるいは雇用に大きくプラスになるという説得を今試みているところでございます。アメリカと一緒になってつくってきたTPPが発効すれば、例えばアメリカの農家とオーストラリアの農家を比べたときに、さまざまな足かせになるようなことが、このままいけば起きかねない。ですからそれは、アメリカにとってTPPに入ることが一番早い話でもありますし、効果の大きな話でもございます。トランプさんは、二国間のディールとおっしゃっておりますが、そういうディールを一つ一つやっていくというのも、USTRも決して大きな組織ではございませんし、時間もかかる。特に、NAFTAの再交渉などさまざまなことをやっている中ですから、やはりアメリカにとってTPPに早期に復帰するのが経済的なメリットは一番大きいということをきちんと理解をしていただく、そういう作業をしているところでございます。
○吉良委員
私がこのことをお話ししたのには理由があります。私は、アメリカの世界的な産業構造について少し誤解をしておりました。トランプ大統領が離脱を表明したとき、私は、何もわかっていない大統領だなと。例えば、確かにメキシコとアメリカの間で貿易は赤字かもしれない。しかし、アメリカの資本でメキシコに工場をつくり、そのメキシコでつくったものをアメリカ人が必要としていて、それを輸入すれば輸入業者のビジネスや雇用が生まれ、それを全米に運ぶ流通業者のビジネスや雇用が生まれ、その小売のビジネスや雇用が生まれ、そして税収がある。メキシコから輸入したとしても、今言ったようなビジネスや雇用や納税を考えたとき、アメリカの方が圧倒的にプラスになるじゃないか。しかも、メキシコからアメリカに輸出すればするほど、その配当収益がアメリカに入ってくるじゃないか、こう思っていました。今言ったことの一部は間違いではないと思います。ただ、数字的に見たときに私は愕然としました。資料の2、3を見てください。資料2は、日本の経常収支です。ブルーが貿易収支。オレンジ色がサービス収支。緑色は、配当、金利収入が中心の第一次所得収支です。日本の場合、御承知のとおり、貿易収支については、石油の値段がどうなるかによって、最近はマイナスにもなり若干のプラスにもなるという状況がずっと続いています。しかし、その一方、第一次所得収支という対外的な投資から上がる配当、金利収入が最近は20兆円前後ありますので、それによって常に経常収支を高いレベルで維持できている、これが日本の構造です。私は、アメリカも同じ構造だと思っていました。ところが、資料3を見てください。愕然としたのは、アメリカの場合は、日本が20兆円前後ある第一次所得収支が日本と同じレベルの額でしかないんですよ、GDPが4倍も違っていながら。今、中国とアメリカの間で貿易摩擦が生じようとしています。この件も多くの人が、トランプさん、何考えているんだ、実際、中国からアメリカに輸出しているのは、ほとんどアメリカが投資している企業からの輸出じゃないかと思っていると思うし、私も思っていたんです。しかし、例えばアップルのスマートフォンをつくる際、台湾資本の鴻海が四川省成都に工場をつくっていて、かなりの金額をアメリカに輸出していますが、それは、委託生産であって、投資そのものではない。当然、鴻海がつくっているわけですから、鴻海の輸出にはなっても、鴻海から米国への配当はない。そういう意味では、日本の構造とは少し違っていた。特許等のサービス収支が米国は極めて大きい。サービス収支の方が第一次所得収支よりも大きいわけです。そして、貿易収支のマイナスが圧倒的に大きいというのがアメリカの構造なんです。トランプさんが言っていることが間違っていないとは言いません。しかし、外務省、特に北米二課にあっては、アメリカの産業構造や国際収支の構造などをもっと掘り下げて分析していただき、それを我々議員にもきちっと披露してもらって、その上で、アメリカと交渉するときも、もっともっとアメリカの実務レベルまで納得できるようなデータを示して、説明して、そしてアメリカを再度TPPに招き入れていただきたいと思います。
○河野国務大臣
大変丁寧な御説明をいただきまして、ありがとうございます。日本とアメリカの経済構造というのは、この数字を見ていても大きく違いますし、それぞれの企業の投資行動あるいは企業構造というのを見ても、やはり違うところはあるんだろうと思います。そこを、おっしゃるように、もう少し丁寧に掘り下げて、アメリカの政権、アメリカの企業が納得する、そういう説明に我々の説明もポリッシュアップしていかなければならぬと思いますので、そこはしっかりとやってまいりたいと思います。
○吉良委員
最後に、TPP11の早期発効と米国の再度の招き入れ、そして、トランス・パシフィック・アンド・インディアンオーシャン・パートナーシップの成立に向けて頑張っていただくようにお願い申し上げまして、質問を終わります。ありがとうございました。

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