吉良の主張

アベノミクスで地方の暮らしはよくならない!(2014年総選挙を前に)

11月21日に衆議院が解散されました。この解散は、自民党、公明党、民主党3党で合意し、法律で決まっている来年10月の消費税率上げを延期することが大義名分とか。

これはわが国の現在・将来を先に置いて、自民党という政党、「自民党政権」の生き残りを優先する判断に他なりません。

<アベノミクスの失敗を自ら宣言>

アベノミクスを掲げた時点で、消費税を2015年10月に10%まで上げることは、自民党も含めた主要政党間で合意済みであり、法律上も実施されることが決まっていました。また、異次元ともいわれる金融緩和を実施し、大盤振る舞いの公共工事復活により、消費税を上げてもデフレ脱却ができて、成長軌道を取り戻すことができる、ということがアベノミクスの真髄だったはずです。それなのに、今回の消費増税を先延ばしするための解散は「アベノミクスの失敗」を自ら宣言することに他なりません。

<地方の生活は苦しくなるばかり>

元々、アベノミクスは、大企業、大都市、輸出関連産業、資産家にとっては歓迎される政策ですが、地方、中小零細企業、輸入関連産業、資産を持たない人々にとっては、大変厳しい生活や経営を強いる政策です。

私たちの大分でも「ガソリン代をはじめ、物価は上がるが、収入は増えない。生活や経営は苦しくなる一方だ」という声が圧倒的です。アベノミクスでは地方はよくならないのです。
地方で暮らす人々の悲鳴が自民党幹部に届き、このまま消費税を上げれば「自民党が悪者にされ、2年後までの総選挙で再び野党に転落しかねない」という危機感を生み、安倍総理に消費税上げの先送りとこの時点での解散・総選挙を決断させたのだと思います。

<政党や議員の生き残りよりも、国の行く末を優先してこそ、真の政治>

政権運営経験が未熟であった民主党が、(政権運営の稚拙さや当時のトップの責任を痛感し、反省をしていますが)、「民主党の生き残りや党所属議員の当選よりも、将来世代への責任を果たすため、つまり、国の行く末を優先して決断した苦渋の(議員定数削減を前提とした)消費増税でした。(理由は消費増税だけではないことは十分承知していますが)結果として、多くの血を流すことにもなりました。

このことは、政権交代の意義は、2大政党が政策を競いながら、相互にレベルを高めあうことに加え、消費増税のような不人気な政策であっても、それが国の行く末にとってきわめて重要な政策は主要政党間で何とか合意形成し、時の政権党が次の選挙で政権を失うことになったとしても、「お国のために血を流す」という、あらたな政党文化を創りだす第一歩、まっとうな国会議員のあるべき姿を貫き通す第一歩だったと思っています。
そう思っているのは、私と少数の議員だけかもしれませんが、多くの国民がそれを願っていることだけは確かだと思います。

この新しい、あるべき文化やあるべき国会議員の姿勢をまた振り出しに戻そうとするのが、今回の解散・総選挙です。「永遠の政権党」であり続けたいと思い過ぎてしまう「自民党の悲しい性」なのかもしれません。

「大義なき解散」どころか、「党あって国なし」の解散・総選挙に対して怒りの声をあげようではありませんか。

吉良州司

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