吉良からのメッセージ

外務務員会での「地政学的外交戦略」についての質問(2)

昨日の外務委員会での質問内容報告の続きです。

1.TPPが上海協力機構に対抗しうる地政学的枠組みだと(以下に再掲した配布資料の世界地図を見てもらいながら)主張したのは、世界地図で上海協力機構とTPPを色分けすると顕著になるのですが、上海協力機構がユーラシア大陸のかつてのモンゴル帝国の版図に匹敵する「陸の帝国」であるのに対して、TPPは太平洋を囲んだ「海の帝国」と位置づけられるのです。

2.質問時には発言までしませんでしたが、「陸の帝国」が領土を前提にしているのに対して「海の帝国」は領土的支配を目的とせず、自由な貿易を志向する、まさに日本が進むべき道そのものなのです。

3.TPPの重要性については次のような論理で説明しました。まず、配布資料(世界、OECD諸国、BRICS、ASEAN、米国、中国、日本のGDP成長率の推移をグラフにした)を示しながら、日本経済は世界経済の動向に完全に一致している。世界経済がよければ日本経済もいいし、世界経済が悪ければ、日本経済もよくない、ことをデータに基づいて説明しました。TPPは世界のGDPの4割を占める(岸田外務大臣からの答弁にもあり)ので、TPPの成長は世界の成長につながり、世界がよくなれば日本もよくなる。それゆえ、TPPを推進すべきだと主張しました。

4.更に、米国大統領選挙の候補者ふたりともがTPPに反対しており、(日米が批准しなければTPP協定自体が発効しないので)日本が率先して批准する必要がないという議論があることに対して、次のように主張しました。「世界の中で江戸時代のように鎖国しても生きていける国がふたつある。それは米国とアルゼンチンだと言われている。米国はTPPに参加しようがしまいが、関係なく生きていける。しかし、日本こそが、世界の自由な貿易・投資環境のメリットをもっとも大きく受ける国であり、これまでもそうだった。その自由な貿易・投資の一番大きな恩恵を受ける日本がまず先んじて批准し、米国に働きかけるべきだ、と。

このあと、日米関係の強化や日本のエネルギー安全保障などを念頭において、南米コロンビアへの支援を強化し、同国をAPEC、TPPに招き入れるべきだ、という持論を展開しましたが、続きは次回とさせて戴きます。

吉良州司

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