吉良からのメッセージ

2014年12月13日

野田前総理の応援演説をまとめました!

いつも吉良州司ブログ(吉良からのメッセージ)をお読み頂き、ありがとうございます。
今回は、12/12に来県され、トキハ本店前にて演説を行った野田前総理の演説内容を要約して、読者の皆さんにお届けいたします。
野田政権発足時、吉良州司は野田前総理たっての希望で外務副大臣を拝命しました。今回の応援演説も、野田前総理の強い要請により実現されました。

■野田前総理 12月12日街頭演説 トキハ本店前より(要約)

寒いなか大勢の方にお集まりいただき、感謝申し上げます。
吉良さんはこよなく、ふるさと大分を、そして日本を愛しています。前回の解散総選挙のとき、吉良さんは外務副大臣でした。北朝鮮のミサイル問題があり公務優先で地元に帰れず、残念ながら惜敗しました。その重たい仕事をお願いした私に責任がありますし、とても素晴らしい志の高い政治家を2年間失っていたのは痛恨の極みです。

さて、今回は本当に大義のない解散です。9月に臨時国会を召集した安倍総理は、あれもやりたい、これもやりたいと言っていました。にもかかわらず、審議未了で廃案にして解散です。国会を開くのに、光熱費や人件費などの経費は1日約2億円もかかるのに、大事な法案を全部飛ばしました。無責任で、身勝手です。

身勝手な解散をする人が政権を握ったら、身勝手な政治をやり、身勝手な法律を次々に強行採決し、身勝手に法律を拡大解釈し、身勝手に皆さんのお金を使うんです。今回は、その身勝手をストップさせる選挙です。

私は、身勝手なお金の使い方を心配しています。皆さんがずっと納めてきた年金は130兆円にのぼります。130兆円が減らないように、安全に分散投資するなど工夫しています。ところが、安倍政権は、この大切な老後の蓄えである年金の半分を、株に使おうとしています。株は上がったり、下がったりします。そんな賭けみたいなことを、皆さんはできますか。内閣の支持率は株価と連動するため、その株価を下げないよう皆さんの年金を使う。株で失敗したら、取り戻すことはできません。そんな身勝手な使い方はとめなければいけません。

そして、あまりにも身勝手な解散。皆さんも年末で忙しいですよね。大義もないし、投票に行かない人も出てくるかもしれません。でも、それが安倍さんの思うつぼなんです。今回の選挙には630億円のお金がかかります。有権者は1億人ですから、1人あたり630円です。それを捨てるのはもったいない。捨てないで、有効に活用してください。それは、この大分1区では、ふるさとを愛し、日本を愛し、そして国民のためにとことん働く人に未来を託すこと。それが、吉良州司です。

ところで、アベノミクス。その効果は、大分には届いていないでしょう。 私は全国津々浦々行っていますが、届いていると聞いたことがありません。安倍さんは賃金が上がったと威張っています。たしかにベースアップした大企業はあるし、名目賃金は上がりました。
でもそれ以上に、円安で物価が上がっています。名目賃金から物価上昇分を引いた実質賃金が重要なんです。実質賃金は16ヶ月連続でマイナスです。賃金より物価が上がり、皆、生活に困っています。年金暮らしの人も、物価が上がりすぎて困っています。
この日本の政治のあるべき姿は、働こうと思ったら働けるようにすること、働いて努力すれば報われる社会を作ることです。働いても、努力しても報われない社会や政策を作っているのは失敗です。

安倍さんの経済の理論はトリクルダウン(=液体がしたたり落ちる)です。大衆居酒屋のコップ酒で例えます。コップ(=大企業)からお酒(=効果、恩恵)がこぼれて、コップの下の受け皿(=中小零細企業)にまでお酒を入れてくれるお店があります。アベノミクスでは、下の受け皿にお酒が届いていません。大企業は製造部門を海外に移しているので、円安でも輸出が増えません。その結果、中小零細企業や地方には恩恵が届かない。アベノミクスの最大の失敗は格差拡大。持たざるものが置き去りにされる政策が、アベノミクスなんです。

これからクリスマス商戦ですね。大いに期待したいところですが、大変心配される傾向が出てきました。東京の高級デパートでは、来年の正月用のおせち料理は高額なものほど予約が入っています。5万円、10万円、20万円。20万円のおせち料理なんて、食べてみたいものですね。資本主義、市場主義だから、豊かな人が出てくるのはいいことです。
でもその一方で、生活に困っている人が増えています。格安商品を求めて、日常品など懸命に安いものを探して、家計のやりくりをしている。まさに格差拡大です。格差がこれ以上広がったら、日本の良さがなくなってしまいます。

昔は、今日より明日は良くなると皆が信じていました。いまよりも貧しかったけれど、頑張って、1億総中流時代を作りました。それは素晴らしいことでした。それをわれわれは
もう1回やりたい。
いまは低成長の時代ですから、皆が真ん中の暮らしを維持するためには、困っている人、弱っている人を下から支えていかなくてはいけません。安倍さんは上から目線で、コップに上からお酒を垂らしていく政策。われわれは下の受け皿で頑張っている地方の人、中小零細企業の人、働いている人、年金生活の人たちの困っている問題を解決して、下から支えます。
子育ての支援や老後の安心、高校授業料の無料化をやって、学ぶチャンス、働くチャンスを作っていく。いまの自民党にはそんな政策がないんです。下の受け皿で懸命に生きている人たちの生活を支える政策が必要だと思いませんか。

先だって亡くなった私の大好きな高倉健さん。文化勲章をもらったときに「日本に生まれて良かった」と言っていました。
名俳優ではなくても、東京で生まれようが、大分で生まれようが、大企業であろうが、中小零細企業であろうが、老いも若きも、男も女も、障害をもっている人もそうでない人も、皆がこの日本に生まれて良かったと思える、そんな共生社会を作っていかないといけません。それが、いまの政治に求められているのです。

※当演説の模様は、ノーカット版をインターネットにあげました。以下よりぜひご視聴ください!