予算委員会で質問に立ちました

皆さんこんにちは。

今日25日は吉良州司が予算委員会で質問に立ちました。2003年に初当選してすぐ、当時唯一、当選一期生として予算委員会に所属して以来、約3年ぶりの予算委員会での質問となりました。

今回は、話題となっている道路特定財源についての質問でしたが、以前からメールマガジンでも書いてきたように、PFI(※1)手法などを活用して必要な道路を必要な分、いかに安く造るかということについての「具体的提案」を主な内容として質問しました。主な骨子は、以下の2点です。

1.道路財源を巡る議論の本質とは・・・10年59兆の確保か、建設する道路の厳選か?
  これまでの委員会の議論では、与党が道路中期計画素案に沿って、なんとしても10年59兆という予算枠の確保に固執するのに対し、対する民主党も「無駄を省け、無駄な道路を造るな」という視点に終始していた感があります。本当に考えるべきは、必要な道路を造りつつ究極的な工事発注者たる国民に振りかかるコストをいかに減らすかということだと考えます。このために、吉良州司は日商岩井在勤時の経験を生かして、PFI的な手法(※2)の導入により道路中期計画素案で想定しているよりも、いかに安いコストで道路を造るかという視点での具体的提案をしました。

2.今の道路建設コストは適正か?入札改革により、必要な道路をより安く造るには?!
  国際的に見ると、現在の道路建設コストは、単価を見ると欧米諸国の2~3倍かかっています。山がちな国土で、高い耐震性能も求められるため橋やトンネルなどの構造物が道路建設のコストを押し上げている1つの要因となっているのは確かです。
しかし、これを差し引いても、いわゆる「官の仕事」が行われてきたことで「民の仕事」と比べたらはるかにコスト削減の努力が不足してきたために、高コストな状態で高止まりしているのは間違いありません。

では、コストを削減するにはどうしたらいいのか?
今回の質問の肝となる部分ですが、吉良からは国際競争入札やPFI的手法の導入を主とした「入札改革」を提案しました。もちろん地場企業への配慮措置を何らかの形で実施することは大切ですが、これからは公共工事全般について、従来の閉鎖的体質を改め、国際競争入札を更に積極的に実効あるものにして拡大してゆく必要があります。海外では広く行われているPFI的な手法を積極活用することは、工事コストの縮減に寄与するのはもちろん、それに加えて工事の資金調達の手法も併せて提案がなされるのが一般的です。この手法の導入は、特に地方の中小の民間企業からの「提案力」を大幅に高め民間経済の活性化、高度化を促すという効果も期待できるのです。導入当初は、日本の企業はいわゆる「外資」の攻勢にさらされる可能性は高いかもしれませんが、日本企業は、必ずや地力をつけて、これに打ち勝ってくれるはずです。

今回の質問、提案に対して、冬柴国土交通大臣からは、「大変良い提案」「重く受け止める」などの前向きな答弁を得ることができました。また大田経済財政政策担当大臣からは、PFIなどの導入により公共事業に民間活力を導入してゆくことは好ましいという趣旨の答弁も得ました。
ただ、今日は30分という時間的制限もあり、「提案と趣旨説明」に留まり、個別具体的実施方法まで説明できませんでした。今日の質問でも言いましたが、公共工事の最終発注者は“国民”です。
この提案が具体的に実行に移され、国民負担が少しでも軽減されるよう、今後も「提案」を続けてゆきたいと考えています。

P1060566.JPG質問をした予算委員会(衆議院第一委員会室)の様子

P1060608.JPGちなみに、NHKの予算委員会中継や見学者の傍聴、秘書の撮影、傍聴などは、このように2階席から行われます。この日も、多くのTVカメラが見られます。
 

※1 PFI・・・Private Finance Initiative 公共サービスの提供に際して公共施設が必要な場合に、従来のように公共が直接施設を整備せずに、民間資金を利用して民間に施設整備と公共サービスの提供をゆだねる手法 (WIKIPEDIAより)

※2 PFI的手法・・・一般道路の場合、通行料を徴収するわけではないためPFIそのものとはならないものの、PFI的に類似した手法を駆使していくことでコストの削減などが期待できることから、「PFI的」手法と表現しました。