2006年の新春にあたって
| (編集部より)2006年新年最初のメルマガは、政治だけでなく、社会全体の極めて杜撰な状況を端的に切り取って分析していますが、同時に、国政選挙のなかったこの年は、民主党にとって極めて厳しい状況におかれた1年だったと言わざるを得ません。 |
新年おめでとうございます。
みなさん!よいお年を迎えられたことと思います。
昨年は、「小泉劇場」と称される民主党にとっては極めて厳しい総選挙の中、「大分における『真の改革者は吉良州司だ!』というみなさんの熱いご支援により、小選挙区で勝利させて戴くことができました。その熱いご支援に対し、こころから御礼申し上げます。本当にありがとうございました。
歴史的な大敗北後の危機を乗り切る為、民主党は前原誠司新代表を選出し、旧態依然とした野党的体質を見直し、国民生活に直結する重要法案に対しては、民主党としての国家ビジョンを示しながら対案を提示していくという基本方針を打ち出しました。そして、これまで、先延ばしにしてきた憲法や外交・安全保障など国のあり方、国のかたちに関る基本路線についても、政権を狙う責任政党として、生みの苦しみに耐えながら、現在、その方向性について合意形成をしている最中です。
このことは、私が常々、大分のみなさんに訴え続けてきたことでもあり、原点に立ち返り、再度、政権交代に向けて船出致しますので、引き続いてのご支援を宜しくお願い申し上げます。
さて、昨今の日本社会のありようは、一体どうなってしまったのでしょうか?小さな幼い命が次から次に奪われ、耐震偽装問題に象徴されるように、目先の利益の為に人の生命・財産・安全をないがしろにしてしまう、もう末期的な病状だと断ぜざるを得ません。政治、教育、家庭、地域コミュニティ、企業倫理を主要要因とする社会全体のモラルの低下は目を覆うばかりです。一日でも、一秒でも早く改革し、その膿みを出し切り、具体的な改善策を講じなければなりません。
私は、この社会のモラルを取り戻す鍵は、手前味噌ながら吉良州司が唱える「選挙革命」の精神と実践にあると思っています。
近代の政府の規模や行政サービスの膨張の歴史は、たとえば、ゴミの処理だとか、お年寄りの介護、幼児の面倒を昼間にみることなど、それまで、個人や家族、地域コミュニティでやっていた当たり前のことを、税金を払って、行政にアウトソーシング(委託)してきた歴史だと言えます。
日本も高度成長時代はみんなの所得が年々上昇し、税金支払い能力(担税力)も向上しましたから、行政サービスと担税力がバランスして、この歴史通りにことが運ぶことも、少なくとも経済的には問題ありませんでした。しかし、いつの日からか、それらのことをほとんど全ての人が「政府の役割」と思い込むようになり、税負担の有無に関わりなく「政府がやって当たり前」と思うようになってしまった、そして、何よりも高度成長の終焉により、行政サービスと担税力がバランスしなくなってしまったことが、現在の借金漬けの大きな原因のひとつだと思います。
現在の日本の一番の課題は、「失われつつある社会のモラルを回復しながら」そして「将来世代への借金をこれ以上増大させず(返済しながら)」如何に「社会・経済の活力を取り戻すか」です。それには、教育、社会保障、公共事業など生活に密着したことは地域の責任で決断し、地域の責任で実行する「地域主権型の国」を創ることです。
この実現の為には、個人と地域の自立が求められます。「依存から自立へ」、これこそが、現在の至上命題です。
「大分のみなさん!国や県が何をしてくれるかという受身の時代、行政に対してただ要求するだけの時代は終わりました。21世紀のこれからは、県民一人ひとりが主役の時代です。積極的に政治に参加し、私たちが暮らす国や県、そしてかけがえのない子孫の為に、今我々は何をすべきか共に考え、真に豊かな社会、元気にあふれ、世界から尊敬される大分を一緒に創りませんか!」
このメッセージは私が大分県知事選挙に出馬した際に、県民のみなさんに訴えたものです。これは「依存から自立へ」のメッセージであり、個人や地域の自立の必要性を訴えた言葉です。そして、この言葉に共鳴・共感して、吉良州司を支えてくれているのが、草の根ボランティアの方々であり、選挙の際の行動に留まらず、モラルの崩壊に悩む現在のどん底の社会を愛情に満ち溢れた社会へと変革していってくれる方々だと信じています。
現在も多くの地域において、たとえば老人会の方々がボランティアとして小学生の通学路を守っているとか、警察のOB達が防犯パトロールを買って出るとか、「このまま社会のモラルの崩壊を許してなるものか!」と頑張っていらっしゃいます。これらは多くの賞賛されるべきボランティア活動事例の一例に過ぎませんが、この方々こそ、21世紀の新しい時代に、自立した地域を創り、将来世代への責任と現在の行政ニーズに応えられる社会を創ってくれる「現在日本の救世主」だと思うのです。
今後も「選挙革命」を実践しながら、自然も豊か、時間的空間的にも豊か、経済的にも豊か、そして何よりもこころ豊かな「真に豊かな社会」を創る為、精一杯頑張りますので、引き続いてのご支援をお願い申し上げます。
そして、今年もみなさんにとって素晴らしい年でありますようにお祈り申し上げます。
吉良州司