安倍総理の辞任表明を受けて
| (編集部より)2007年9月に臨時国会が召集され、安倍首相は所信表明演説をしたものの、そのわずか2日後、突然に辞任表明を行いました。これを受け、自民党総裁選が行われ、福田康夫氏が総裁に選ばれました。 |
みなさん こんにちは
吉良州司です。
長いご無沙汰をお許し下さい。
遅ればせながら、先の参議院選挙での暖かい御支援誠にありがとうございました。本来なら、参議院選挙のご支援のお礼、矢野大和さんを勝たせられなかったことのお詫び、その結果を受けての思いをお伝えすべきです。また、本国会に臨むに当たっての吉良州司自身の所信を先にお伝えすべきでありますが、安倍総理の突然の辞任を受けて、一言、私の感じたことをお伝え致します。
今回の安倍総理の突然の辞任は、全く脈略のないタイミング、理由の辞任です。臨時国会を召集し、続投の意思を含む所信表明をした後の突然の辞任は、日本の最高責任者でありながら、その責任を放り投げたわけで、国民軽視の象徴でもあります。その余りの無責任さに驚愕しました。
私は、昨年、安倍総理誕生のコメントを求められた際、「自民党には、派閥の領袖クラスをはじめ、自分の哲学や信念をお持ちの方々もいらっしゃるのに、『選挙の顔』というだけで、誰も彼もが安倍さんになびく姿に疑問を感じる」と応じました。
上記コメントは間違いではなかったと思っています。つまり、今回の安倍総理の突然の辞任の大元は、「選挙の顔」という理由だけで、リーダーたりえない人を総裁に選んだ自民党自体の責任ではないかと思うのです。自民党内部からも「お友達内閣」などと揶揄され、その経験の薄さや温室育ちの心配が指摘されていましたが、本日の報道を見聞きしていますと、安倍総理だけが個人的に責められているようです。しかし、その安倍さんを選んだのは自民党であり、政権党でありながら、(国民の為ではなく)、自民党が選挙に勝つこと、政権を維持することしか考えていなかった邪心が招いた結果ではないでしょうか。1990年代のはじめ以降、自民党の政権維持目的化が特に顕著になっています。「再チャレンジ」が聞いて呆れますが、身分の固定化をしているのは政権党の自民党です。現職議員が亡くなった際の後継は2世、3世が圧倒的に多くなっています。衆議院では自民党の議員305人中、何と103人が世襲議員、3人に一人の割合です。安倍さんが総理になってからの不人気の一番大きな原因は、一般の国民が持つ、生活観や人生経験からあまりに遠い存在であったこと、その言葉に生活観、腹の底からこみ上げて来る生き様を感じられなかったことではないかと思います。
後継総理が誰になるか分りませんが、総選挙も近いと思います。一般の国民と同じ目線(近い生活観や人生経験)で、しかし、常に将来世代のことに想いを馳せながら、また、世界的な視野を持ちながら、真に豊かな国創りを目指す吉良州司であり続けたいと思って、頑張りますので、引き続いての御支援をお願い申し上げます。
吉良州司