外務大臣政務官を拝命

(編集部より)『戦後初めて、本格的な政権交代が起き、民主党が政権に就いてから3年3カ月。この間、毎年首相が交代し、3人の首相が誕生した。鳩山由紀夫首相では、沖縄・普天間基地の県外移設発言に始まる外交・安全保障政策の迷走が目立った。菅直人首相では、東日本大震災と福島原発事故における采配ぶりに疑問符が付いた。
マニフェストでは、予算組み替えや埋蔵金の活用で、子ども手当や高校実質無償化、高速道路無料化などを実現するとうたっていたが、予算の捻出は実現できず、財源の裏付けのない、国債頼みの歳出が膨らみ、財政は悪化した。
族議員・官僚主導を批判し、脱官僚・政治主導を志向し、政策調査会や事務次官会議、党税制調査会を廃止し、政治主導を図ったが、これらも政権途中で機能不全になった。
税制改正やTPP、原発再稼働など、賛否の分かれる重要政策では、党と政府の折り合いが悪く、たびたび迷走が起きた。』

残念ながら、民主党政権に対する一般的な評価は以上のように概観できると思います。しかし、この3年3ヶ月、吉良州司は一貫して、政策の実現を目指してきましたし、この間、メルマガの頻度はかなり落ちたものの、メルマガの中ではひたすら、政策を分かりやすく解説し、実現への方策を展開しました。
本冊子の冒頭でも触れましたが、吉良州司のメルマガの中で、政策に関する内容のものは、別途、政策集としてまとめることを予定しています。政権与党となった第三期に配信されたメルマガの大半は、このような政策を地道に説いている内容ですので、本冊子は、ここで一旦終了いたします。
「あとがき」に代えて、政府の一員として心機一転、『外務大臣政務官を拝命』した際のメルマガを掲載いたします。

みなさん、こんにちは!

吉良州司です。

去る9月18日、第1次鳩山由紀夫内閣の外務大臣政務官を拝命致しました。当日の夜9時過ぎ、総理官邸にて、鳩山由紀夫総理から直接辞令を受け、その足で外務省に初登庁しました。夜11時近く外務省幹部との初顔合わせ会合があり、私自身も簡単な抱負を述べさせて戴きました。

生まれ変わった日本といえども、外交安全保障の基軸は日米関係、日米同盟の堅持、強化であることはいうまでもありません。本日から鳩山由紀夫総理が国連総会出席のために訪米しますが、まずは、オバマ大統領との間で、リーダー同志の信頼関係を築くことが最も重要なことだと思っています。

一方、当面する課題としては、核持ち込みの「密約問題」、インド洋給油継続の是非(非の場合の代替案の有無・是非)、米軍再編にともなう沖縄米軍基地問題とグアム移転問題、日米地位協定、更には地球温暖化対策問題などがあり、これらは目の前の課題であり早急に取組んでいかなければなりません。

また、閉塞感漂う現在の日本経済を立て直すための、経済安全保障、経済外交、特にアジアを中心とした中進国、途上国の発展、成長に日本がどのように貢献していくのか、そして、その成長力・活力をどのように日本に取り込んでいくのか、日本を元気にするための経済外交が強く求められていると思っています。前回のメルマガでも、自分の政治家としてのライフワークが経済安全保障と経済外交だと申し上げておりましたので、この分野には特に力を入れてまいります。

商社マンとしてニューヨークに駐在していた割には英語が下手で、且つ10年近くも遠ざかっておりますので、英語も一から勉強し直さなければなりません。また、外交全般についても、これから勉強、勉強の日々が続くと思います。

しかし、政権交代後の新政権において外交政策の立案、遂行の一翼を担えることはこの上なく光栄なことであります。

今後は岡田克也外相を支え、生まれ変わったわが国の、新しい外交の礎を築けるよう全力で取組んでまいりますので、引続いての、否、これまで以上のご指導とご鞭撻をお願い申し上げます。

吉良州司