吉良からのメッセージ

2019年12月5日

はやぶさ2プロジェクト記述についての修正と補足

昨日発信したメッセージ内容につき、一点だけ修正とお知らせがあります。

昨日のメッセージでは『「はやぶさ2」が地球に戻り、大気圏に突入する際、採取した岩石を格納しているカプセルだけを残して、全て燃え尽きる様子を見たら、私は大粒の涙を流すと思います。中略。見事にそのミッションを果たして戻ってくる、その雄姿そのままで地上に戻ってきてほしいのですが、カプセルを残して燃え尽きてしまうのです。その頑張りに想いを馳せながら、燃え尽きる姿を見て涙するのは私だけではないと思います』と、自分のセンチメンタルな気分も含めてお伝えしました。

上記の思いは、はやぶさ1プロジェクトの大気圏突入時の光景を思い出しながら書いたものでした。はやぶさ2の探査機やカプセルの大気圏突入の様子もはやぶさ1と同じ情景になるだろうとの自分の思い込みが前提です。

しかし、偶然にも、昨夜NHK-BSの「コズミックフロント」は「はやぶさ2プロジェクト」の特集番組を見たことで、大気圏突入時の自分の認識が間違っていたことを知りました。
そして、今朝、文部科学省のはやぶさプロジェクト担当者に確認しましたので、以下お伝えします。

(1)「はやぶさ1」の場合は、大気圏突入直前に探査機からカプセルを発射して、カプセルを大気圏に突入させると同時に、燃料もほぼ尽きていた探査機自身も大気圏に突入して燃え尽きた。

(2)「はやぶさ2」の場合は、大気圏突入直前に探査機からカプセルを発射して、カプセルを大気圏に突入させるところまでは同じだが、探査機の燃料がまだ残っているので、探査機自身は大気圏に突入させない可能性が高い。

(3)そして、新たなミッションを探査機に付与し、次なる探査に向かわせる可能性が強い。現在、どのようなミッションとするのか検討中。

とのことでした。

カプセルは秒速約12kmの速さ、1万度以上の高温の中で大気圏に突入しますので、燃え尽きることはありませんが、大きな炎をなびかせての突入光景になると思います。

尚、はやぶさ2の探査機は、燃料がまだ残っているので、新しい任務・ミッションを付与され、また、どこかの探査に出かけていくとのこと、探査機にも「働き方改革」が必要だと感じました(笑)。

頑張れ、はやぶさ2の探査機!

吉良州司