主張・政策論

大分のインフラ整備(社会基盤整備)

みなさん こんにちは

三寒四温がいまだもって続いているような今日この頃ですが如何お過ごしでしょうか。
知事選後5回目のメッセージとなります今日のテーマは「大分のインフラ整備(社会基盤整備)」です。

知事選終了後、大分県の経済界の幹部が「吉良が知事になっていたら大分のインフラ整備が10年遅れていた」と発言したり、選挙中には県南に おいて「吉良が知事になると道路は建設されない」とかという風評が流されたと聞きました。これらの発言や風評は非常に残念でなりません。

私が商社勤務時代に一番長く関り、得意としていた分野は電力を中心とするインフラ関連プロジェクトです。ニューヨーク駐在時は「Infrastructure  Project Department」(インフラ・プロジェクト部)の部長をしていました。発展途上国の経済発展や民生の向上に必要な社会基盤(インフラ)である 発電所、上下水道、高速道路、空港、港湾などを民間活力を利用しながら建設・運営するプロジェクトを立ち上げる仕事です。日本でも今注目されているPFI(プライベート・ファイナンス・イニシアチブ)方式の海外版と思って下さい。PFIとは、本年5月14日付の読売新聞では次のように簡潔に説明されています。『公共施設などの建設・運営を、民間の資金や経営にゆだねる手法。英国で始まり、財政負担の軽減や行政サービスの向上などに効果があった。日本では1999年にPFI法が成立。2001年の改正で、公共施設の複合施設についてもPFIの活用が可能になった。』

本来ならこれらの社会基盤は国や地方自治体の責任において建設・運営されてしかるべきです。しかし、財政的な負担を軽減し、官による非効率な建設・運営(建設費や運営費が高くなったり、サービスの質が悪かったりする)を避ける為に、民間の経験・知恵や資金を最大限活用する方法です。

私の場合は、海外でのPFI方式のプロジェクトでしたから、世界銀行傘下のInternational Finance Corporation=IFC(国際金融公社)やInter-American Development Bank=IDB(米州開発銀行)、Asian Development Bank=ADB(アジア開発銀行)などの国際金融機関や各国の制度金融機関(たとえば米国、独、仏、スイス、日本などの輸出入銀行や保証機関)の投融資を引き出し、民間の企業や銀行、保険会社などが安心 してカントリーリスクのある国のインフラ関連プロジェクトに投融資したり、建設や運営の請負ができるような仕組みを造るのが主な仕事でした。

この経験を大分のインフラ整備にも活かしていくつもりでした。私は公共事業をやらないとは一言も言っていません。むしろ、必要な公共事業は何が何でも実現すべきだと思っています。私が強調していたのは、「無駄な税金の使い方をしたくない、貴重な税金を大切に使いたい」ということ、インフラ整備で言えば、「このPFI方式や自分の経験を活かしながら、民間企業にこの分野を開放し、出来るだけ税金の投入額を少なくして、質の高いインフラを整備する。同時に、この方法を通じて新たなビジネスチャンスを民間企業に提供し、経済活性化と雇用の促進を図る」ということです。
ご存知の通り、内外価格差ではありませんが、国内において「税金が資金源となっている官公庁相手」の工事受注価格と海外での受注額では 倍、半分違うと言われています。日本の官公庁が実施する入札は排他的で、既存業者に甘く、新参者には厳しく、いまだに談合体質を残しています。これは残念ながら日本におけるビジネス文化の一部となっています。私は選挙期間中、道路建設を例に例えて「道路がほしいんですか?それとも工事がほしいんですか?」と問いかけました。「これまでは、道路も工事もと二兎を追うことができましたが、日本全体にその余裕がなくなってしまいました。二兎を追うことは子孫への付回しを増加させてしまいます。道路か工事かどちらか一つだけしか選べないとするとどちらがほしいですか?」と聞きました。おおよそ9割の方が「道路がほしい」と回答されています。残り1割の方は主に建設業に関係の深い方々でした。一般の人は「貴重な税金の投入額はできるだけ少なくして、必要なインフラ整備をしてほしい」という明確な意思表示をしています。これが今後、大分で追求していくべき方向だと信じています。

これまで大分の経済を牽引してきた建設業は、優秀な人材を抱えていますので、設計、管理など付加価値が高い業務を強化する一方、PFI方式のプロジェクト分野で、建設のみならず、運営まで手を伸ばしていってほしいと思っています。

大分の高速道路網は、道路公団が実施を決めている路線はそのまま、継続してもらえばいいと思っていますが、今の民営化論議を見ていますと、一体いつ実現できるのか皆目見当がつきません。それならば、高速走行可能なノンストップ一般道路を大分県全域に張り巡らすことを県や市町村として優先すべきではないかと考えています。原則、直進車は止まることなく走れる道路です。現在整備されている基幹道路を(追い越しできるように)部分的に拡幅したり、(信号で渋滞するところは)立体化や迂回させたり、大きなカーブがあるようなところはカーブの小さなものに造り替えていき、現在の道路交通法では一般道は時速60Kmが上限ですが、もし、技術的に安全が証明されて特例が認められるなら、止まることなく70-80kmで走れる一般道路です。これなら、高速道路のインターまで行かなくても自分の住んでいるところから一番近い基幹道路を利用できます。このような大分県全般の高速走行可能一般道路網をPFI方式で建設・運営する提案を募集してみてはどうでしょうか?この場合は通常のPFIとは異なり、(通行料)収入でもって建設・運営費(この場合の運営費は保守・管理費用)を回収することはできませんが、提案された期間において、現在価値ベースで一番税金投入額の少ない、しかも一番質と効率の高い案を採用することで、現在の社会的ニーズに応えることができます。是非、検討してほしいと思います。大分の経済も活気づくと思います。

地域経済の活性化と雇用対策、財源が限られた中でのインフラ整備、市町村合併も視野に入れた生活圏の拡充など現在の社会的ニーズに対応する為、知恵を絞りましょう!

 

-吉良州司-

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