2.緊急時低所得失業者生活保障制度の試算

1.年収180万円以上240万円未満の者を対象とする場合
 1,000万人 × 0.05 × 190万円 = 9,500億円
 ①      ②     ③ 

2.年収180万円以上300万円未満の者を対象とする場合
 1,500万人 × 0.05 × 190万円 = 1兆4,250億円
 ①        ②     ③

 

① 年収150~249万円の雇用者数 10,703,100人 [平成29年就業構造基本調査]
  ⇒1の場合の対象者数 1,000万人

  年収150~299万円の雇用者数 15,447,700人 [平成29年就業構造基本調査]
  ⇒2の場合の対象者数 1,500万人

<フリーランスも今回の試算の対象としている理由について>
2019年7月の内閣府統計により最大341万人いるとされる個人事業主を含むフリーランスも今回の試算の対象としている理由ですが、計算根拠としている年収180万円~240万円の雇用者数1000万人、180万円~300万円の雇用者数1500万人は、上記①のように実際は150万円以上240万円または300万円未満の人数を使用しています。これらは既存統計上の都合から使用しているものです。それ故、この150万円~180万円の就業者数だけ計算上の余剰があり、341万人のフリーランスを対象に加えたとしても粗々の予算把握には大きな影響を与えないと判断しています。政府負担が(失業保険給付がないので)一人当たり190万円から240万円に膨らみますが、上記の150万円と180万円の計算上の余剰に加え、そもそも現在の失業率2.9%に対して、緊急時には5%になると仮定した上での粗々の試算です。それゆえ、収入面で180万円以上240万円または300万円以下の要件を充たしているフリーランスの方々は対象としている前提の試算です。 

② 完全失業率 2.9% [労働力調査(基本集計) 令和2年7月分]
  ⇒完全失業率は求職活動をしていない者を含まない数値であり、また、今後上昇する可能性があるため、これより高い数値で仮定。⇒対象者の内失業している者の割合5%と仮定

③(A)雇用保険の基本手当及び緊急時失業者生活保障制度による支給の一人当たりの合計額(1年間)                   20万円  × 12月  = 240万円

 (B)雇用保険の基本手当の一人当たりの総額[第133回労働政策審議会職業安定分科会雇用保険部会資料1]            5,000円 × 100日 = 50万円

※平均受給日額 4,913円(平成30年度)平均受給日数 105.6日(平成30年度)

⇒緊急時失業者生活保障制度による一人当たりの支給総額(1年間)
(A) - (B) = 190万円