物価高、国民の悲鳴に耳を傾けよ!〜物価高対策の本丸は「業界主権」から「生活者主権」政治への転換!

実質賃金はマイナス
昨年、今年と、賃上げの必要性が政府、労働組合、国民に強く認識されていたこともあり、名目賃金は大手企業を中心に全国的に上昇しつつあります。そのこと自体は大歓迎すべきです。しかし、輸入関連物資の高騰に伴う物価上昇に加え、賃金上昇に伴う物価上昇圧力も相俟って、残念ながら賃金上昇が物価上昇に追いつけず、実質賃金はマイナスのままです。買い物する度に実感する諸物価の大きな値上がりに、国民は悲鳴を上げています。早急に打ち出すべき政策は「物価高対策」です。

アベノミクスは国民生活を苦しくすると警告
私は、今から8年前の2016年12月に「きらきら広報15号 アベノミクスと私たちの暮らし」というテーマの論考を執筆しましたが、その中で、アベノミクスは日本のマクロ経済上の数字(株価や企業業績)をよく見せるために異次元の金融緩和策を採用しているが、それは円安、輸入物価高騰など物価高を招き、国民の生活を苦しくしていると警告していました。

今、国民は物価高に悲鳴を上げている! 自民党政権はいったい何をやっていたのか!
この8年間、安倍、菅、岸田政権はいったい何をやっていたのか。資源、エネルギー、食料を輸入に頼らざるを得ない日本の自国通貨が弱くなれば(過度な円安になれば)、電気、ガス、ガソリン、食料・食品など輸入系の生活必需品が大幅に値上がりして、一般国民の生活が苦しくなることは、8年前から誰の目にも明らかだったことです。
しかし、安倍晋三政権は、「悪夢のような民主党政権とは違い、自民党が政権を奪還したら、こんなにも劇的に経済がよくなるんだ」という「みせかけの演出」をするために、その後も無意味で、百害あって益なしの金融緩和政策を続けました。その結果、更なる円安・物価高を招いてしまい、今、国民は悲鳴を上げています。
岸田総理も「新しい資本主義」を打ち出しましたが、最大派閥安倍派に忖度してか、アベノミクスを完全否定できず、結局、何が「新しい資本主義」なのか、その中身もよくわからないまま退陣することになりました。

日本は今や最も貧しい先進国に
輸入物価高騰の結果として、直近の賃金上昇も物価高で打ち消されてしまい、実質賃金はマイナスのままです。本来なら着実且つ地道に国力回復に邁進しなければならなかった大事なこの8年間を「みせかけ演出」のために費やしてしまい、我が国は今や最も貧しい先進国のひとつになってしまったのです(このことは、「データで見る日本経済の実態(国際比較)」において、データを存分に使いながら説明していますのでをご参照願います。事務所には印刷したものもあり、お申し出戴ければお送り致しますので遠慮なく連絡してください)。多くの国民には信じられないかもしれませんが、自民党政権下の(国際比較標準である)米国ドルベースの日本のGDPは民主党政権時のそれを一度も上回ったことがなく停滞したままなのです。

では、どうすれば物価高を抑制できるのでしょうか? その答えはこちら