吉良からのメッセージ

4月19日経済産業委員会での質問報告

昨日、経済産業委員会において45分間の質問に立ちました。本来なら「外為法改正法案」の審議が主体ですが、理事の了解を得たうえ、関連として、日本インド間の原子力協定締結に基づいてインドに原子力関連設備・機器・機材を輸出する日本企業のリスクを低減する具体的方法論や、事業型インフラ・プロジェクトへの支援の新しい方法などにつき、質問し、提案もしました。

外為法改正案は、日本の高い水準の技術の中で、ミサイル開発や核開発など軍事転用されては困る「機微技術」の海外への流出を防ぐための罰則の強化、行政制裁の強化、更には、そのような技術を持つ日本企業を買収しようとする外国企業への規制を強化することが主な内容です。それゆえ、法案自体にはもちろん賛成を表明しその上で、電子メールによる海外送信、USBでの持ち出しなど、実際に違法行為を見つけ出すことの実効性をどのように担保するのか、について質問しました。

日印原子力協定について、まず、協定自体はいろいろな課題やリスクがあるが、それらがあってもなおインドの地政学的、戦略的意義がある故、締結すべきであることを主張しました。具体的には
(1)ペルシャ湾からインド洋にかけての我が国のシーレーン(海上輸送)防衛、
(2)今後世界第一の人口大国となり、成長著しいインド経済とのWinWin関係を築くこと、
(3)対中国牽制(中国は13億人の民を食わせていかなければならず、資源エネルギー・食料確保のため、中国にとっても海上輸送防衛が重要課題。それゆえ、一方では南シナ海に進出し、また一方では、パキスタン、ミャンマーを利用して中国の内陸部からインド洋にアクセスしようとしている。もし、インドが中国の影響下におかれるようなことになれば、インド洋に突き出たインドの地政学的位置から、我が国の海上輸送にリスクが生じる)、
などを例示し、インドとの強い関係を築く重要性を強調しました。

上記のことを強調した上で、協定の課題として挙げたのは、協定発効後にインド側から要求されるであろう、日本の高い技術の原子力関連設備や機器を輸出することになるが、輸出契約履行の最中に(機器の製作、現地工事が進んでいる状況であっても)、インドが核実験を行った場合には、輸出契約履行を中止しなければならないリスクです。そのような契約履行を中止することに伴う、日本企業の損失を低減する方策を検討すべきと主張しました。具体的方法論として、(原子力協定に基づく)インド向け輸出については、新しい貿易保険メニューを作るべきだと提案しました。

事業型インフラ・プロジェクトについては、事業の資金調達手段として、米国の証券市場に「ルール144a」という証券市場があり、この市場でプロジェクト遂行会社が社債を発行してプロジェクト資金を調達する方法を紹介しました。その上で、実際に自分自身がこのルールを使ってメキシコの大型発電案件のプロジェクト資金を調達した経験を持っており、国際協力銀行(JBIC)が社債引き受け業務もやれるようになったので、JBICのこの新業務も利用する形で、日本企業の事業型プロジェクトを後押しすべきだ、と主張・提案しました。

後半の2テーマは45分間では時間が足りず、頭出し程度になってしまいました。経済産業委員会理事の了解が得られれば、再度、一般質疑の場において、これらのテーマについてもっと突っ込んだ質疑・提案を行いたいと思っています。

吉良州司

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