吉良からのメッセージ

2022年6月2日

新次元の東西冷戦 その1 インドのしたたかな戦略的外交

前回のメッセージでは、バイデン大統領の訪日を題材として、バイデン大統領発言の軽率さ、および、今現在の状況が将来に亘って続くわけではない「無常」についてお伝えしました。読者の中には、日本の中世における「無常」は多分に仏教的、輪廻的概念であり、現在の国際情勢の今後についての譬えとしては相応しくないと感じた方もいらっしゃるだろうと思います。それはその通りですが、現在の状況が今後も継続するとは限らない、と...続きを読む

2022年5月28日

バイデン大統領の訪日に思う(ウクライナ後の世界を生き抜くために)

長いご無沙汰お許しください。この間、ウクライナ情勢の推移や各国の対応を見守りながら、あれやこれや考え続けていましたが、なかなか頭が整理できませんでした。 最近のウクライナ関連報道は軍事的な戦況情勢分析が主流ではありますが、私が最初の頃に発信していたウクライナの歴史的、民族的背景などについてもかなり詳細に伝えられるようになっており、ウクライナ問題を論じる大前提の事実認識は共有できるようになって...続きを読む

2022年4月8日

ウクライナ問題を一度立ち止まって考える

これまで、ウクライナ・シリーズを11回までお目通し戴きましたが、私がこれまでお伝えしてきたことを一度立ち止まって振り返りたいと思います。 まず、私はこれまで次のようなことを主張してきました。 1.最優先は何の罪もないウクライナ国民の一人でも多くの命を守ること 2.そのために、ロシアに軍事侵攻させないこと、(軍事侵攻後は)1日も早い停戦を実現すること 3.停戦のためには、相手が残虐非道な...続きを読む

2022年4月4日

内閣委員会の質問に立つ 資源エネルギーの安定確保の重要性について

先週4月1日、経済安全保障法案を審議している内閣委員会において、下記内容の質問を行いました。 1.自分は学生の頃から仲間と「国際政治経済研究会」を立ち上げ、資源小国日本がどうやって生きていくのか。必要な資源エネルギーを安定的に輸入し、輸入するための外貨を稼ぐために輸出をする、その必要性を痛感し、それを最前線でやっている総合商社に入り、外貨を稼ぐプラント輸出に携わってきた。資源エネルギーの安定...続きを読む

2022年3月30日

ウクライナ問題を考える その11 ウクライナ戦争後の世界 ~新次元の東西冷戦を回避する知恵 その1

1.対ロシア経済制裁に拍手喝采することへの疑問 ~経済制裁で苦しむのは誰か~ 世界各国の対ロシア経済制裁のレベルが毎週のように引き上げられています。 ウクライナ問題を考えるシリーズその3において、「経済制裁で苦しむのは誰か」と題して、何の罪もない一般のロシア人、特に投獄されるリスクがありながら勇気を出して戦争反対を叫んでいるロシア人をも、その生活を困窮させることに、ほとんどの人が疑問を持た...続きを読む

2022年3月28日

ウクライナ問題を考える その10 小麦価格の高騰は世界の貧困層を苦難に陥れる

今回のメッセージは珍しく短い内容です(笑)。 ウクライナ問題シリーズその1において、軍事侵攻前の2月16日に設定されていた予算委員会分科会(外務)の質問通告の中で「ウクライナ情勢の緊迫化によって世界の天然ガス市場や穀物市場の需給ひっ迫が予想されるが(既にその傾向は出ている)、それでもNATOの東方拡大は、ウクライナの主権の尊重という名のもと、必要だと認識しているか」と通告していました。 私...続きを読む

2022年3月25日

ウクライナ問題を考える その9 今一度停戦合意の必要性

ウクライナの戦況は膠着状態が続いています。ロシア軍の計画・運用の甘さ、兵士の士気のなさ、一方、ウクライナ軍の士気の高さ、NATOのインテリジェンス情報提供協力により、ロシア軍の将官の殺害やピンポイントで的確、効果的にロシア軍の補給ロジステイックスを攻撃しているなど、ウクライナ軍が巻き返しに成功していることに世界中が拍手喝采を送っています。日本の報道やその報道に登場する解説者が「ロシア専門家」ならま...続きを読む

2022年3月22日

母校大分舞鶴高校を甲子園で応援 春のセンバツ高校野球大会

目を覆いたくなるようなウクライナの惨状が続く中、気が引けるような閑話休題話になって恐縮ですが、3月19日(土)、春のセンバツ高校野球大会に春夏通してはじめて(21世紀枠)出場した母校大分舞鶴高校を甲子園球場に行って応援してきました。 当初予定の金曜日であれば、応援に駆け付けることは厳しかったかもしれない人たちを含め、天の恵みの雨天順延で土曜日の試合となり、在校生や同窓生が続々と甲子園に乗り込み、...続きを読む

2022年3月15日

ウクライナ問題を考える その8 核抑止力の非対称性

ウクライナ問題シリーズに対して、数多くのご意見を寄せて戴き、感謝の念に堪えません。特に、これまでの仕事や人生の経験上、相手との厳しい交渉の上、時に妥協を重ねつつ何とか合意に持ち込んでいた経験をお持ちの方々、また、私の社会人の原点である旧日商岩井の先輩後輩など、世界各地を見てきて、ところ違えば価値観も、時には正邪のありかたまで日本のそれとは異なる異文化の地で生活し、異なる価値観や文化を背景にする人々...続きを読む

2022年3月11日

ウクライナ問題を考える その7 エネルギー安全保障とお家事情

ウクライナ問題に関する経済的側面につき、シリーズ第一回目のメルマガでもお伝えしましたように、予算員会(2月16日開会:外務)分科会の質問通告の中で、 (1)ウクライナ情勢の緊迫化によって世界の天然ガス市場や穀物市場の需給ひっ迫が予想されるが(既にその傾向は出ている)、それでもNATOの東方拡大は、ウクライナの主権の尊重という名のもと、必要だと認識しているか (2)日本が欧州にLNGを融...続きを読む

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