吉良からのメッセージ

2018年9月27日

大分の60歳代は無茶苦茶元気です!Dear Friendsのコンサートに行って

去る9月22日(土)夜、大分市の「iichikoグランシアター」で開催された、地元の音楽グループ「Dear Friends」のコンサートを楽しんできました。
Dear Friendsは、大分舞鶴高校の先輩である南こうせつさんが結成した「初代かぐや姫」の創設メンバーのひとりとしてリードギターを担当していた森進一郎さん(68)がリーダーを務める、60年~70年代のフォークソングやニューミュージックを中心にカバーする地元大分の6人の音楽グループです。私の地元である青葉台町の「青葉台祭り」に毎年来てくれることから、私も大ファンになって12年以上になります。

私の世代は、小学校時代は、タイガース、スパイダースなどのグループサウンズ、中学・高校時代は、洋楽ではビートルズ、サイモンとガーファンクル、カーペンターズ、ジョン・デンバー、カーリー・サイモン、PPMなどが、国内では吉田拓郎、井上陽水、かぐや姫などフォークソングが大流行した時代を過ごしました。男子の三人に一人は必死にギターを練習し、多くの小学生男子が「将来、野球選手になりたい」「サッカー選手になりたい」と言うように「将来はシンガーソングライターになりたい」と思ったものです。私も例外ではなく、その少し前までは野球などスポーツで生きていきたいと思っていたのに、その頃になるとやはりフォークソングに夢中になってしまい、才能があれば、シンガーソングライターになりたいと思っていたものです。まあ、この「夢」については、すぐに才能がないとわかりましたので、悩むこともなく諦められました(笑)。

それに、私が育った家庭事情から、シンガーソングライターなどは夢のまた夢でした。父は厳格で恐ろしく怖い存在で、息子3人に男の生き方を徹底的に教え込もうとしていました。「男のくせに泣くか!」と怒られ、「男は強くなって、女・子供など弱い者を守らなければならない」「喧嘩は絶対するな。でも、どうしてもしなければならない時は、自分より強い相手としろ。弱い相手とするのは卑怯者だ」と、今の時代なら間違いなく大ブーイングが起こる、男女共同参画精神の真逆を全速力で走り続けていた家庭でした。そんな父からしてみると「長髪だけでも立派な不良」だったし、「長髪でギターを弾くなどは、勘当もの」でしたから、才能がないことに加えて、家庭事情からも「夢のまた夢」だったのです。

「綾小路公麿」さんじゃないですが、「あれから50年!」。今は、弱いはずだった日本の女性は強くなり、私も結婚当時は守るつもりだった嫁さんには全く頭があがらず、却って守られており、最近は「幼稚園の年中(年長にもなりきれていないのだそうです)」のように扱われています(涙)。

今回のコンサートで感動したのは、若いとは言えない観客のみなさんが無茶苦茶元気なことでした。1000人以上が入場していましたが、見た感じでは、70%が60歳代、10%が70歳代、20%が50歳代を中心とする若い(?)世代だと思います。私自身も、外見といい、気持ちといい、みなさんの中にすっかりと溶け込んでいました。
この60歳代を中心とするファンたちが、身体の動きや手拍子やペンライトで、Dear Friendsメンバーを元気づけ、自ら陶酔しながら乗りに乗りまくっていました。最終盤は7割の人たちが立ち上がって感動の頂点に向かっていました。私もDear Friendsとフォークソングやニューミュージックが大好きなので、回りのみなさんと一緒に、思いっきり盛り上がってきました。

アンコール2曲を入れると24曲も歌い、演奏しましたが、会場が一体感を持ちながら、最後まで、びんびんに盛り上がっていたのは、60歳代を中心とする中高年男女の(暗い会場で後ろから見ているという前提はありますが)若者と見間違えてしまうほどのパワー、元気の為せる業だったと思います。

日本でも有名な「サミュエル・ウルマン」の『青春とは心の若さである」と邦訳される詩がありますが、「若さとは、人生のある時期のことではなく、心のありかた、気持ちの持ちよう、いつまでも理想や冒険心を忘れないこと」だとつくづく思いました。

頑張れ!Dear Friends! 頑張れ!大分のおじさん、おばさん!

吉良州司