立憲民主党と国民民主党による新党結成と吉良州司の決意
みなさん こんにちは。
吉良州司です。
昨日、国民民主党の両議院総会及び懇談会が開催され、立憲民主党、国民民主党が各々解党して新党を結党すること、全員での新党参加にむけて最後まで努力すること、全員参加が叶わない場合には、さらなる「大きな塊」に向けて、円満かつ友好的に諸手続きを進めること、それらを玉木代表と平野幹事長に一任すること、が圧倒的多数により決議されました。
幾分、わかりにくい決議内容ですが、以下のようにご理解ください。
(1)国民民主党を解党して、同じく解党した立憲民主党とともに新党を結成する
(2)全員が新党に参加できるよう、最後まで努力を続ける
(3)それでも、参加しない議員がいる場合、苦渋の判断ながら容認せざるをえない
(4)新党に参加する議員集団と、参加しない議員集団とでは、事実上の分党となってしまうが、政権交代という大きな目標の為に今後も協力することを誓いながら、円満かつ友好的に別の道を歩いていくことを認めあう。
(5)事実上の分党についての考え方や手続きについては、代表と幹事長に一任する。
<注> 先日の玉木代表の「分党論」は、執行部提案には盛り込まれていませんが、実質的内容としては、新党に参加しない議員の立場と行動も容認することになっていますので、分かり易いように「事実上の分党」という表現を使いました。
この決議を受けて、私が決めていることは下記の通りです。
(1)新党結成には参加しない。
(2)この先、無所属となるか、または、合流新党に参加しない議員が中心となる新党結成に参加するかについては、今後の状況をみて判断する。
次に、合流新党に参加しない理由についてお伝えします。
(1)まず、理念・政策的な立ち位置が異なる。
<詳細はこちらの「生活者主権・将来世代優先の政治を志向する中道・新保守の道」をご参照願います。下記(2)についての考え方もご覧いただけます>
https://kirashuji.com/pdf/mp_kira20200821.pdf
(2)政府に向き合う姿勢が異なる。
野党には、① 現政府をチェックする役割、② 現政権に代わって政権を担う、その政権担当能力と政権獲得後に実行する具体的政策を国民に提示する役割、と大きくふたつの役割が求められます。立憲民主党は現政権の至らぬところについてのチェック能力が極めて高く、鋭い追及を行う追及野党としての人材が豊富です。しかし、私は愚直に政権担当能力を示し、国家的課題を解決するための現実的具体的政策を提示する役割を担いたいと思っています。
(3)各党の得意と強みを活かしながら、選挙協力と連立政権構想により政権獲得をすべき、と訴えてきた。
私は、この間の党内議論において、終始一貫して次のように訴えてきました。「各々の党が独自路線を進むことで、その得意と強みを活かし、選挙協力と連立政権構想により政権獲得をすべき。政策や政権への向き合い方が異なるため、その支持層も異なる。その各々の支持層をもっと深堀りし、各党の支持層ウイングを拡げることで、連立パートナー全体としては、政権交代可能なほどにウイングを拡げることができる。また、政党支持率が極めて低い国民民主党の衆議院議員は、比例復活枠がないに等しいため、各自が小選挙区だけで勝負するしかない。政権交代ができる時は、現職衆議院議員は全員が小選挙区で勝ちあがり、現在浪人中や新人候補の仲間たちが比例復活も含めて当選できる時だ。現職の衆議院議員が比例復活枠を当てにするようでは政権獲得などできるわけがない。退路を断って、小選挙区一本で勝負する覚悟を決めよう」と。
極めて大雑把ではありますが、私が考える連立政権時の各党の役割分担は、「国家」にかかわること、例えば、外交安全保障、マクロ経済、経済安全保障(エネルギー安全保障や食料安全保障などを含む)などは国民民主党の役割、「社会保障や生活、弱者救済」に関わる領域は立憲民主党の役割、教育・人的投資分野は両方の役割、とするものです。
そして、大きな理念、特に「生活者主権、将来世代優先」を高く掲げる旗として共有し、異なる政策はお互いに尊重しあうという連立パートナー構想です。
(4) 選挙前に政党を変わることへの抵抗がある。
私の初当選は無所属でした。当時の民主党から「民主党公認」での出馬要請を受けましたが、それを断り、敢えて無所属で出馬しました。選挙で訴える内容、つまり実現したい政策こそが重要であり、選挙で当選すること自体を目的としていないことを身体で示すために、敢えて背水の陣で臨んだのです。その当時から訴えつづけていること、理念や基本政策、政治信条は現在に至るまで、(成長していないというお叱りを受けるかもしれませんが)、全く変わっていません。
「将来世代のため、社会保障充実のために消費税率を上げるべき」と訴え続けてきたことなどはその典型です。当選を目的化している候補者であれば、消費増税を訴えるなどは、愚の骨頂です。
そのような考えを持ち、かつ、実践してきましたので、選挙で当選するために政党を変わりたいと思ったことはただの一度もありません。
しかし、弱小化した民主党の議席数を増やすために民主党が「民進党」となり、小池百合子都民ファーストが勢いづいてくれば、(そんな勢いは東京圏、一部の都市部だけなのに)全現職民進党議員が「希望」から出馬することになり(と思っていたら、排除の論理から立憲民主党が立ち上がって勢いづいた結果、野党第1党になり)、希望の党は、事実上、参議院だけとなっていた民進党と合流して国民民主党となり、衆議院議員任期が1年強に迫ってくれば、今度は、立憲民主党と合流することになる、といった具合に、自分の理念政策、政治信条、政治姿勢はなんら変わらないのに、自分の属する政党名は次から次へと変わってきました。
子供じみた感覚だと批判されるかもしれませんが、もうこれ以上、選挙を前にして政党を変わることはしたくない。公認要請を断って無所属で出馬した初心に帰り、愚直に「生活者主権、将来世代優先の国づくり」という旗を掲げて政策を訴え、良識ある有権者のご理解とご支援を信じ、当落は天に任せたい、と思っています。
以上、年輪をかさねてきているくせに、子供じみた青臭いことを言う議員だと思われるかもしれませんが、今回の合流についての私の本音をお伝えしました。