吉良からのメッセージ

2020年12月19日

公立小学校の35人学級の実現と萩生田文科大臣

麻生太郎副総理兼財務金融大臣と萩生田光一文部科学大臣間の予算閣僚折衝により公立小学校は全学年において段階的に35人以下学級となることが確認されました。画期的なことです。将来的には35人よりもっと少人数の学級にしていくべきだと思っていますが、まず35人以下学級を確保できたことを喜びたいと思います。少人数学級の実現は全ての学校教育関係者の悲願でした。一番喜んでいるのは教育現場の教職員たちだと思いますが、文科大臣も文科省も私を含む文科委員会の与野党全ての委員も感無量であること間違いありません。

「人間万事塞翁が馬」と言われます。コロナ禍で亡くなった方や重篤化して苦しんでおられる方には誠に申し訳ないのですが、コロナが少人数学級を後押ししたことは確かだと思います。密を避けるための現場の教職員のみなさんの気遣いは大変なストレスになっています。「密を避けるため」という論理は水戸黄門の葵の御紋になったに違いありません。

しかし、密を避ける葵の御紋だけで事が成就するとは思えません。もっと強い大きな力が働いたのだと思います。それは萩生田文部科学大臣の人間力、説得力だと私は確信しています。

萩生田文科大臣になって以降の文部科学委員会は「与野党が一体となって、あらゆる教育の課題を解決していこう」という一体感があります。「よりよい子供の教育環境をつくっていくこと」に与党も野党もないという空気で溢れています。政府与党に一番批判的で追及の急先鋒を務める共産党の文科委員も萩生田文科大臣の姿勢は評価し信頼しているように見えますから、他の野党は推して知るべしです。

何故、このようないった空気が生まれるのか。それは、萩生田大臣が価値ある質問や提案には野党からのものであっても真摯に耳を傾け、前向きな答弁のみならず、その提案を実現していこうとする気概を以て対応しているからです。それに野党の委員もいい質問、建設的な提案を行っています。素晴らしい質問力だと思います。

萩生田大臣は文科省の官僚にも気を配り、答弁に立った時、まずはじめは官僚が用意した答弁要領をそのまま読みます。しかし、その答弁では質問者への真意に応えられてないと感じると、今度は、答弁要領は横に置いて、自分の言葉で自分が思うところを語り始めます。この自分の言葉で語る答弁、それは時に必死に理解しようとする姿勢であり、時に理想であり、時に信念であり、時に共感であり、実に素晴らしいのです。人の意見を受け止める力を含む答弁能力の高さは国会史上群を抜くのではないかと思います。この答弁を聴くと、質問者をして、聴く人をして、萩生田大臣の応援団にしてしまうのです。

それゆえ、私は文科省の若手官僚が説明に来たり、質問内容を聴取しに来たりした時は、「今、萩生田大臣の時に、これまでの懸案を全部実現しろ!これだけの人間力と政治力を持った大臣はいない。将来は総理にもなるだろうから、今の内に理想を実現すべくどんどん提案しろ!」とはっぱをかけています。

公教育関係者の悲願であった(まだ35人ではありますが)「少人数学級」が実現するに当たり、大きな役割を果たしてくれた萩生田大臣に深く感謝します。

私が強い思いで発しているスローガンは、「将来世代優先の政治」「生活者主権の政治」「国民の幸せ感を追求する政治」です。人口減少、少子化、高齢化が進むこれからの社会を支えてくれる子供たち、将来世代を、国を挙げて、社会を挙げて支援・投資していくことはあらゆる政策の中で最優先されるべき最重要政策です。

公立小学校における少人数学級化への第一歩をみなさんとともに喜びたいと思います。

吉良州司