吉良からのメッセージ

2021年7月26日

アスリートのためのオリンピック

東京オリンピックが始まりました。阿部兄妹の同日金メダル獲得など、日本人アスリートの活躍は私たちに感動と元気を与えてくれます。

私は、オリンピックが始まる前から、街頭演説において、次のように呼びかけ続けていました。
「このコロナ禍状況において、オリンピックを開催すべきでないと思われる方が大勢いらっしゃいます。その気持ちはよくわかります。しかし、やると決まった以上、やめるべきだった、などとの思いは封印して、世界中からやってくるアスリート、また、日本の期待を一身に担う日本人アスリートが、その持てる力を存分に発揮できるよう、思いっきり応援しましょう。アスリートたちは、命をかけ、競技人生をかけて研鑽・努力を重ねてこの東京オリンピックを目指してきました。陸上や競泳など瞬発力を必要とする競技の選手の旬、ピークは8年も続きません。
この東京オリンピックに照準を合せて、まさに人生をかけてきたのです。そのアスリートたちをテレビの前でとことん応援し、その倍返し、3倍返し、5倍返しで、感動と元気をもらいましょう!」と。

さっそく、世界のアスリートたちが感動をもたらしてくれていることに感謝です。

残念だったのは、開会式の全体としての「暗さ」です。コロナ禍において、また、開催すべきではないという声が多かったという背景はわかります。しかし、やると決めた以上は、世界中に希望をもたらす開会式にしてもらいかったと思います。特に、時々映し出された菅総理の仏頂面が気になりました。世界の人々が見ている中で、世界中の選手と大会関係者を迎えるホスト国の首相です。映像を通して「ようこそ日本へ」「世界のみなさん、東京オリンピックにようこそ」という思いを込めて満面の笑みで歓迎の意を示すべきだったと思います。五輪外交のような外交当事者相手だけでなく、世界の人々に日本に好感を持ってもらう絶好の機会なので、日本政府トップとして、最大限のもてなしの表情を見せてもらいたかったと思います。

唯一救われたのは、1824台のドローンが描き出した夜空に浮かぶ美しい地球の姿でした。
また、開会式で行進する各国選手たちの底抜けに明るい楽しそうな笑顔やジャンプやダンス風の動きは、開会式自体の暗さを吹き飛ばしてくれました。「オリンピックが開催され、その晴れの場に立てる喜び」が心の底から表現されていたと思います。

やはりオリンピックは「コロナに打ち勝った証」などではなく、命をかけ、競技人生をかけてきたアスリートのための祭典だと思います。

世界中のアスリート、がんばれ! 日本選手、がんばれ!

吉良州司

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