吉良からのメッセージ

2021年8月10日

東京オリンピックのアスリートとボランティアから学ぶこと

東京オリンピックが幕を閉じました。

私にとっては、感動だらけの17日間でした。感動と同時に元気と勇気をもらいました。個々の感動場面や感動理由を書き始めるときりがありませんので割愛しますが、アスリートが見せてくれた晴らしいパフォーマンス、そして胸を打つ言葉に感動させられ、また、多くのことを学ばせてもらいました。

極限まで努力を重ねてきたアスリートの言葉から(それも、その多くがまだ20歳代の若いアスリートが発する言葉なのですが)、本物だけが知りうる境地、頂点を極めた(金メダルの獲得だけを意味しませんが)者だけに見える景色があるのだと感じました。

五輪開催に反対する声が大きい中、「それでも開催してほしい」「東京五輪に人生をかけてきた自分として、その舞台に立たせてもらいたい」という本音との間で葛藤し、苦悩してきた複雑な心境が伝わってきました。それだからこそ、すべてのアスリートが五輪開催に感謝し、ボランティアを含む五輪を支えてくれる方々、アスリートを支援してきた方々への感謝の言葉を真っ先に発していたのだと思います。競技へのプレッシャーに加えて、五輪開催の是非のプレッシャーまでを、何の罪もないアスリートにかけていたのかと思うと申し訳ない気持ちになりました。

その中で、とても誇らしかったのは、地元大分市出身の甲斐拓也捕手(大分市楊志館高校)、源田壮亮内野手(大分市大分商業高)、森下暢仁投手(大分市大分商業高)が大活躍して野球の金メダルを獲得してくれたことです。森下投手が投げ、甲斐捕手が受け、源田選手が走る、そして、甲斐は打者としてサヨナラ安打を放つ、なんと、素晴らしく、誇らしいことでしょう。大分県、大分市に金メダルとともに元気をもたらしてくれました。

一方、前回のメルマガでも開会式の暗さを否定的に書きましたが、残念ながら閉会式でもパフォーマンスは、解説がないと何を訴えたいのか全く分かりませんでした。制作者側の自己満足のようにしか見えず、世界に向けた発信力のなさを痛感しました。多くの映像やパフォーマンスは、ひとえに国内向けであり、この五輪で世界に発すべきメッセージだとは思えませんでした。また、なぜ東京音頭が出てくるのか、もうわけがわかりません。次期五輪開催地フランス・パリからのビデオ・メッセージの訴える力があまりにも大きかっただけに、日本の閉鎖性が恥ずかしくなりました。パリからのメッセージは、東京五輪に参加したフランスのアスリートも登場していましたので、おそらくここ数日で作成したビデオ・メッセージだと思うのですが、世界の人々をして2024年にはパリに行きたいと思わせる世界性を持つメッセージでした。
菅総理の相変わらずの仏頂面は、与党や五輪関係者の誰もが開会式での仏頂面の問題を指摘していない証拠です。残念極まりないことです。
救われたのは、ボランティアのみなさんが菅総理に代わって、アスリートを元気づけ、関係者をもてなし、世界のテレビ視聴者に向けて「おもてなし」を体現してくれたことでした。

今回の東京五輪で見た、極限まで身体と心を鍛え抜いたアスリートたちの姿、そして、一切の邪な気持ちや打算なく、世界中のアスリートや関係者を歓迎し、励まし続けてくれたボランティアの「おもてなし」の姿と心に、わたしを含む政治家は多くを学ばなければならないと思います。

アスリートのみなさん、ボランティアのみなさん、ありがとうございました。

吉良州司

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