吉良からのメッセージ

2021年9月6日

素晴らしいパラリンピックに感謝

昨日、東京パラリンピックが幕を閉じました。素晴らしいパラリンピック大会であり、閉会式でした。
閉会式は開会式以上にパラリンピアンの底抜けに明るい笑顔に満ち溢れ、やり切ったという充実感も見て取れました。また、種々のパフォーマンスも見ごたえのあるものでした。フランスからの映像はオリンピック時と同様、「さすが」と感じ入りました。本当にセンスのいい国です。

恥ずかしながら、これまでのパラリンピックは、前回のリオデジャネイロ大会など時差の関係もあり、車いすテニスなどを除くと、ダイジェストで見るのがせいぜいでした。今回は時差が全くない自国開催ということもあり、また、コロナ禍で外食も全くしないので、じっくりとパラリンピックを見て楽しむことができました。

パラリンピアンの、極限まで可能性を追求し、努力して開花させた身体と身体能力の高さに驚嘆し続けた毎日でしたが、何よりも競技終了直後のパラリンピアンの言葉に感動させられる毎日でした。数多くの言葉に心を動かされましたが、中でも、ほぼ先天的な脳腫瘍のために視力を失った柔道女子70Kg級の小川選手が「自分を生んでくれたお母さんに感謝しています」という言葉を聞いた瞬間、涙がイグアスの滝のように流れ落ちてきました。

「自分は冒険心旺盛で、若いころから冒険的なことを数多くやってきた」などとホームページに書いていたり、自分なりにはいろいろと苦労もしてきたなどとも思っていましたが、パラリンピアンがパラリンピックに出場するまでの長く苦しく厳しい道のりを改めて知り、心の底から出てくる言葉を聞いていると、自分が何とちっぽけな存在であるか思い知らされました。それだけパラリンピアンが偉大に思えました。

今回のパラリンピックで特に感動し、どれだけ大きな拍手を送っても、その苦労に報いきれないと思うのは、最高の「縁の下の力持ち」、主役以上の「脇役」の方々です。
視覚障がい者と伴に歩調や歩幅まで合せて走る伴走者。パラリンピアンを見えないところで支え、迎え、見送り、激励し続けてくれたボランティアのみなさん。ゴミ拾いやひと試合・競技ごとに丁寧に念入りに除菌対策をしてくれたボランティアのみなさん。開会式や閉会式において、最初から最後まで、明るく、身体全体で「おもてなし」の心を体現し、パラリンピアンを大いに「乗せて」笑顔にしてくれたボランティアのみなさん。
偉大な脇役のみなさんの「おもてなし」の心が、大会を成功と感動に導いてくれたと心の底から感謝しています。ありがとうございました。

今回の東京パラリンピックは、英語でいえば「Inclusive」(包摂)な社会ですが、多様性を認めあい、尊重しあう社会の実現にむけて確実に足跡を残してくれたと信じます。

パラリンピアンのみなさん、ボランティアのみなさん、大会関係者のみなさん、本当にお疲れ様でした。そして、ありがとうございました。

吉良州司

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