吉良からのメッセージ

2022年1月13日

活力ある日本社会実現のための具体策のひとつ ジョブ型雇用

遅ればせながら新年おめでとうございます。
年末年始の間もメルマガを発信せず、ご無沙汰していることお許しください。

個人と公職の立場は峻別しなければなりませんが、昨年9月に父が亡くなったことを受け、新年の挨拶は控えめにしており、酒食を伴う新年会は遠慮させてもらっています。現在は喪中モードですが、来る1月17日の通常国会からは、喪中モードから積極的な活動モードに転換していくつもりです。

さて、先日1月10日の日経新聞朝刊の一面トップに「日立、全社員ジョブ型に」という記事が掲載されていました。
私は、これまでかなり力を入れてジョブ型雇用を普及させる重要性について言及しており、吉良州司公式ホームページの動画(ユーチューブ動画)「政策編」の中でも、中島みゆきの「糸」の歌のメロディーに合わせて「縦の糸は終身雇用、横の糸はジョブ型雇用」と歌い語っています(笑)。ジョブ型雇用の普及は日本経済に活力を取り戻す重要な施策だと思っているからです。

私自身の2022年の最大のテーマは、昨年の衆院選挙でも訴え続けていた「生活者主権の政治」「将来世代優先の政治」「国民一人ひとりの幸せ感を最重視する政治」の実現であり、また、「どうすれば、日本で暮らす生活者が真の豊かさを享受できるようになるか」の具体策の提案です。過去30年間、低迷し続けてきた日本経済の、その低迷の根本原因が何なのかを、データから探り出すこと、また、過去の日本の経済構造、政治経済システムの本質を探り出すことにより、どうすれば、低迷の根本原因を克服し、豊かさを享受できるのか、具体策、有効策を見つけ出し、提案することです。

人も組織も国も、時に過去の成功体験が新しい環境変化への対応の障害となり、新時代に順応できない原因となります。日本の政治、経済がその典型です。その中でも、働き方、雇用に関しては、終身雇用制度、年功序列賃金体系がその典型だと思います。大事なことは、どんな業界、どんな会社で働いていようとも、現在と将来の生活に心配がないことです。そして、高度成長時代以降、バブル崩壊までなのか、2000年代はじめまでなのか、ある時期までは終身雇用制度が、生活の安心を保証してくれる仕組みでした。

終身雇用制度は、技術の伝承をはじめ、いろいろなスキルを先輩から後輩へ受け継いでゆくことで、人財を育て、会社の能力を高めていく制度であり、今でもその仕組みが相応しい業界、会社、会社内部門が数多くある一方、新卒採用を前提としているため、中学卒業時、高校卒業時、大学卒業時の就職先で一生が決まってしまうことも意味します。結果として、社会全体の新陳代謝が滞り、流動性や活力が失われかねません。もちろん、社内競争の中で自己研鑽し、能力向上が促進される面もありますが、会社生活が人生そのものとなってしまいがちで、他の業界や会社への転職は大きなリスクへの挑戦となります。
また、女性の活躍や社会進出が求められる中、男女の家事育児負担の平等化は十分には進んでいないのが現状です。そのため、出産、育児によって一定期間、職場を離れざるをえないのは、もっぱら女性の問題となっています。
それらの女性にとっては、元の職場に戻れる会社が勤めやすい職場である一方、その正社員が出産・育児中の穴埋めをする人は、飽くまで、数か月からせいぜい1年くらいの「繋ぎ役」であり、非正規社員であることを余儀なくされてしまいます。ある人にとって、元の職場に戻れる安心な制度は、ある人にとっては、つなぎ役の非正規社員であることによって担保されているのです。

米国駐在時代、自分の米国人秘書の新規採用は、正社員としての採用(日本では、いわゆる中途採用)であり、世界中を相手にする一方、特に中南米ビジネスに力をいれていましたので、英語、スペイン語のバイリンガルであることやビジネス界での秘書経験があることなどの条件を満たしている人を秘書として採用しました。
社会慣行、文化、仕事観など、いろいろな環境の違いが日米間でありますが、求められるスキル、能力、経験、場合によってはそれらを証明する制度上の「資格」があれば、何歳からでも新しい職場に正規社員として採用され、辞めない、辞めさせられない限りは、その職場で働き続けられる、そして、その職場で能力を高めた結果として、更に新しい職場でより高い待遇で働けるチャンスを誰にでも保証する社会は、案外、安心できる社会だと思います。
それを後押しするために、専門学校の一部をビジネススクール化すること、また、特に地方の大学を高度職業訓練校に改組し、社会人の学び直し、新たなスキルや制度上の資格を取得のための勉強の場とすること、それらの(失業中の)学び直し中の生活保障につき、国や地方政府に責任を持たせることなどが必要だと思います。

上述した内容は、何故、ジョブ型雇用が必要か、どのような方向性に持っていきたいのか、のほんの一部でしかありません。また、今後、更に深堀して、私の思うところをお伝えしていきたいと思っています。

先の衆院選挙中、「誰もが、何度失敗しても、何十回失敗しても、何度でもやり直せる社会の実現」を掲げ、「日本社会に活力を取り戻すためには、活力発揮の中心になる現役世代の、頑張る人が報われる社会、を取り戻すこと、そして、転職、起業などに挑戦した人が、何回失敗しても、何十回失敗しても、その失業中に、次、に挑戦するための学び直しや自己投資・自己研鑽を積み重ねる限りは、その間の生活を保障する制度が必要不可欠です。多くの人が自己実現のために挑戦し続ける、そんな活力ある社会の実現に邁進したいと思います」とビラに書き込みました。

既述の通り、終身雇用が相応しい職場も数多くありますので、全てジョブ型雇用になればいいと主張しているわけではありません。中島みゆきの歌「糸」のように、社会全体で(時に、同じ会社内でも)、終身雇用とジョブ型雇用の組み合わせが重要だと考えているのです。
過去の成功体験に捉われず、多くの人が自己実現に挑戦し続ける活力溢れる社会、真に豊かな社会の実現のために今年も頑張りますので、引き続き、応援よろしくお願いします。

最後に、新しい年がみなさんにとって素晴らしい年となりますようお祈り致します。

吉良州司

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