吉良からのメッセージ

2022年3月22日

母校大分舞鶴高校を甲子園で応援 春のセンバツ高校野球大会

目を覆いたくなるようなウクライナの惨状が続く中、気が引けるような閑話休題話になって恐縮ですが、3月19日(土)、春のセンバツ高校野球大会に春夏通してはじめて(21世紀枠)出場した母校大分舞鶴高校を甲子園球場に行って応援してきました。
当初予定の金曜日であれば、応援に駆け付けることは厳しかったかもしれない人たちを含め、天の恵みの雨天順延で土曜日の試合となり、在校生や同窓生が続々と甲子園に乗り込み、大分舞鶴側のアルプススタンドを埋め尽くしての大応援団となりました。コロナ禍なので、横の列は一列おきの着席として間隔をあけていましたが、コロナ禍でなければ、この倍の応援団になったと思います。
相手は左腕好投手宮城を擁する埼玉県の強豪浦和学院高校です。少し寂しかったのは、浦和学院側のアルプススタンドには、ブラスバンド部員、チアリーダー、ベンチ入りしていない野球部の選手しかおらず、埼玉県民や高校の同窓生の姿は全く見られなかったことです。21世紀枠出場の大分舞鶴が相手では勝つことは当たり前なので、2回戦以降に応援に行こうということだったのかもしれません。
一方、大分舞鶴高校の同窓生にとって、伝統のラグビー部は全国優勝や準優勝も経験したラグビー全国大会(花園)の常連ですが、歴代野球部員には誠に申し訳ないも、まさか野球部が甲子園に出場できようとは夢にも思っていなかったので、みんな「一生に一度の母校野球部の晴れ舞台」との意識から、同級生同士で誘い合いながら同窓生が大挙して甲子園入りしたのです。お蔭様で懐かしい同級生、先輩、後輩たちにも会うことができました。

試合は、好投手の呼び声が高い宮城投手の剛速球の前に、大分舞鶴はわずか2安打、13奪三振と、3塁も踏めずに完封負け。浦和学院の主軸は長打力があり、4回は、3番中前打、4番三塁打、5番本塁打と連打して一挙3得点。5回には、3番が左中間を破る2塁打で追加点を取り、クリーンアップの長打力をみせつけられました。
惜しむらくは、浦和学院の主軸打者を迎えた際の外野の守備位置が当初から、浅過ぎると感じていましたが、案の定、4回、5回にはセンターオーバーや左中間を抜かれ、心配が現実のものになったことです。6回以降は深い守備位置に修正していただけに少し悔やまれます。しかし、本塁打は守備位置とは関係ないし、打球の鋭さから言って、深い守備位置でも長打になっていた可能性が高いことを思えば、やはり強打の浦和学院のすごさを賞賛したいと思います。
しかし、大分舞鶴のエース奥本とリーリーフした野上投手もよく踏ん張り、強打の浦和学院を相手に4点で抑える見事な投球だったと思います。
正直言って、相手に二桁得点を許さず、舞鶴が1点でも取れば、気持ち的には「勝ち」、二桁得点を許して零封された場合は「敗け」と思っていました。それだけに、こちらは完封されましたが、強打浦和学院を4点に抑えたことは上々の出来だったと思っています。
試合後帰る際に多くの同窓生が、「一生に一度と思っていたが、今日の試合を見たら、打撃さえよくなれば、夏の出場も夢ではない。また、夏に会おう!」と語らっていたことが印象的でした。私は、「これからは、当たり前のように春、夏に甲子園、冬に花園(ラグビー)で会えるようになるよ」と応えていました。

最後に、とても誇らしく嬉しかったことは、大分舞鶴高校の在校生、同窓生の応援マナーの素晴らしさです。舞鶴を必死で応援する姿はもちろんですが、至る所で、相手をしっかり称える応援をしていました。試合直後に浦和学院の校歌が流れますが、流れ終わった際に、拍手やミニWメガホンを叩いて、いつまでも惜しみなく浦和学院を称える応援風景を見ていると、大分舞鶴卒業生として誇らしく思えました。

大分舞鶴野球部の後輩たち、ありがとう!夏の甲子園優勝を目指し、否、その前に、まずは大分県予選を勝ち抜いて甲子園に出場できるよう、頑張ってください!

吉良州司