吉良からのメッセージ

2019年3月12日

北方領土問題の本質と対応 その12 大戦時の同盟国ドイツに学ぶこと

北方領土問題シリーズ第12弾です。 前回の第11弾では、平和条約締結ができなくても、4島の主権を主張し続ける選択肢と一部の島の主権を放棄することになるが、ロシア側が受け入れる可能性のある現実的選択肢を提示させてもらいました。 今回は、第二次世界大戦時、日本の同盟国であったドイツの戦後対応に学ぶべきことについてお伝えします。尚、下記するドイツの歴史については、東京大学名誉教授の坂井榮八郎...続きを読む

2019年3月9日

北方領土問題の本質と対応 その11 現実的解決策

北方領土問題シリーズ第11弾です。 前回は福島第1原子力発電所視察のメルマガでしたが、前々回は、北方領土問題について、これまでの歴史的経緯やロシア側の譲れない条件などを考慮しながら、現実的な解決策に迫っていくため、次のような「現実的な基本的認識」をみなさんと共有させてもらいました。(前々回のメルマガ内容は、こちらをご参照願います。 1.4島の主権主張は正論だが、1島の返還もなく、平和条...続きを読む

2019年3月7日

福島第1原子力発電所を視察しました

先日3月4日、東京電力福島第1原子力発電所(「第1原子力発電所」または「第1」)を、国民民主党視察団の一員として訪問しました。 原子力事故の翌年2012年秋に、東京電力福島第2原子力発電所(「第2原子力発電所」または「第2」)は視察と激励に訪れていたのですが、第1発電所は事故後8年が経った時点でのはじめての訪問となりました。当時なぜ第2を「激励」するために訪問したのか、については、本メルマガの後...続きを読む

2019年3月4日

北方領土問題の本質と対応 その10 基本的認識の共有

北方領土問題シリーズ第10弾です。 前回のメルマガでは、ロシア側の言い分について冷徹な説明を試みました。そして、ロシアが北方領土交渉において絶対に譲れない条件は「第二次世界大戦の結果として、北方4島はソ連(ロシア)の領土になった、ことを日本が認め、受け入れること」だ、ということが、過去の交渉経緯や最近のラブロフ外相の強硬発言から見てとれました。 これ以降のメルマガでは、これまでの歴史的...続きを読む

2019年3月1日

米朝首脳会談決裂に思う

昨日、世界中が固唾をのみながら見守っていた米朝首脳会談が決裂しました。 既に日本政府や多くの識者が語っているように、「安易な妥協」が成立しなかったことに、私自身も安堵しています。 北朝鮮が核を放棄することはありえず、経済制裁の解除と経済的・人道的支援を受けるために、表面的、一時的に「いい子」を演じるだけです。 しかし、理性と知性と判断力に欠けるトランプ大統領が、自分ファースト、米国フ...続きを読む

2019年2月28日

北方領土問題の本質と対応 その9 ロシア側の言い分

北方領土問題シリーズ第9弾です。 前回のメルマガにて「外交には相手があり、相手なりの正論もあるので、まずは、歴史的経緯を確認、共有して、相手の主張の背景に何があるのか、相手が絶対に譲れない条件は何なのかを見極める必要がある」とお伝えしました。 今回は、ロシアが「4島の主権はロシアにある」とする主張の背景につき(歴史的経緯の中で、ヤルタ会談における米英からの対日参戦要求が最大の根拠であると説明しまし...続きを読む

2019年2月27日

北方領土問題の本質と対応 その8 中間報告

北方領土問題シリーズ第8弾です。 これまでのシリーズでは、次のようなことをお伝えしてきました。 (1)北方領土問題は、「北方4島は日本の固有の領土であり、主権は日本にある」という日本の主張と「第二次世界大戦の結果として、4島はソ連領になっており、主権は(ソ連を引継いだ)ロシアにある」というロシア側主張が真っ向から対立している。 (2)日本国民には、日ソ中立条約が有効なのにソ連が対...続きを読む

2019年2月26日

天皇陛下在位30周年記念式典に参加して

今日は、北方領土問題から一旦離れて、一昨日参列した天皇陛下在位30周年記念式典の感想、感慨をお伝えします。 まず、式典での陛下のお言葉には再び大きな感銘を受けました。 その中でも特に、次のように述べられたことが印象的でした。 天皇としての務めは、「人々の助けを得て行うことができた」、「統合の象徴であることに、誇りと喜びを持つことのできるこの国の人々の存在と、過去から今に至る長い年...続きを読む

2019年2月18日

北方領土問題の本質と対応 その7 歴史的経緯2

北方領土問題シリーズ第7弾です。 前々回の第5弾のメルマガにおいて、「北方4島は日本固有の領土だ」と断言できる根拠は、松前藩が17世紀初頭から北方四島を自藩領と認識して統治を確立していた事実と日魯通好条約(1855年)と樺太千島交換条約(1875年)において、平和時に日露両国間で争点なく国境を相互確認したことをお伝えしました。但し、日露戦争後のポーツマス条約(南樺太と全千島列島の日本領有が取...続きを読む

2019年2月15日

北方領土問題の本質と対応 その6 ソ連による北海道分断占領と領有化の意図

今回は、北方領土問題シリーズ第6弾です。 前回のメルマガで投げかけた質問と私の回答の中で、<米国が北方領土問題に関しては、クリミア問題のようにロシアを厳しく批判、追及しないのは何故でしょうか>について、一方では、ソ連による北海道分断占領と領有化の意図があったことの事実を知らなかった方から、また一方では、背景を詳しく知っておられる方から、いずれももう少し踏み込んだ内容を知りたいとのご意見、要望...続きを読む

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